タバサキ・ボタン/2-1/最悪の世代/

ーー約一か月後。

 偉大なる航路、楽園側に位置するリトル・ガーデンにてボタンは巨人の二人と仲良くしつつも、頭を抱える事態に陥っていた。

ーーログは一年……どう考えても、ここでこの子を産むしかない。話が出来る存在が巨人しか居ない恐竜と猛獣だらけのこの島で。

 ボタンの腹にはエースとの子としか思えない子が宿っている。事情を説明すればドリーとブロギーは快く滞在を許した。問題はこの島の環境と前世で四十まで生きたが出産は未経験という事だろう。とは言え、ボタンは身長も前世の戦友よりも大きく、丈夫さは前世を余裕で何倍も超えている。腹の子の父親の丈夫さも約二年の生活で身に染みて分かっていた。

 リトルガーデンでの生活はボタンには結構楽しかった。二人の決闘を見物し、走れる内は島を駆け回り、食べられそうな植物や恐竜を仕留めてドリーかブロギーかどちらかと共に食事をとった。知る植物はほとんどない場所だったが、ボタンの知らぬ間に肉体の丈夫さが生きていた。それは出産でも同様だった。

ーー思っていたよりも……安産と言うよりも、今世の頑丈さと波紋にスタンドが合わさって予後が良い状態なのでしょうね。

 ボタンの想定よりも体調が良い。二日経った頃にはすっかり元通りだった。産まれたての赤子も元気いっぱいに泣き、寝て、乳を飲んでいる。

「こんなに小せえと潰しちまいそうだ」

 なんて言いながら、出産に立ち会い、少しの手伝いをしたドリーもブロギーも掌に赤子を乗せてそっと撫でたり、つついたりして可愛がっていた。普通の赤子であるなら大怪我かもしれなかったが、この赤子はボタンとエースの息子だった。

「名は決めたのか?」

「ええ、この子はスパディル……二年くらい過ごした海賊船の名前。あの時は楽しかったから」

 奇しくも、その命名がかのロジャーと似ているとは夢にも思っていないボタンは、ただ息子への愛しさで溢れていた。

 しかし、約一年に出航しようとした矢先にリトルガーデンには招かれざる客が四人、現れる事になる。だがドリーもブロギーも気にしてない。一応はとボタンは彼らの側に居るようにしていた。スパディルを守るためだった。

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連載に載せるのはここから。上記の文章は番外編かな。以下はルフィ達との出会いから。
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