俺には5つ下の妹が居た。組織の影響下に在る孤児院よりも、ずっとクズみてえな場所で過ごした頃の話だ。そんな場所から二人で逃げ出した。其れなのに彼奴は途中で捕まった。連れ戻されたんだろう。組織で与えられた仕事をしながら探した。
発見した時には、もう俺の事すら分からない程に壊れていた。世間的にはエリートな野郎に囲われ、戸籍の無い娘を一人産まされ、ヤク漬けにされてセックスの為だけの生きた肉だった。孕めば暴行されて流され、俺が知った時にはもう二度と孕めない体だったと野郎は言った。
野郎の快楽の為だけに妹は歯を全て抜かれ、真面に喋る事も叶わずに唾液を垂れ流し、目は虚ろだった。
こんな体でこんな心で生きていると言えるか?俺なら死んだ方がマシだと答えるだろう。妹に安息を与えてやれるのは俺しか居なかった。
妹を壊した野郎には妻子が在った。だから俺は、妹が囲われていた一軒家に野郎がいる内に始末した。遺体は殆ど損壊無く発見される様に仕組んでやれば、エリートの官僚様が、その実は孤児の未成年を囲い、ヤク漬けにした挙句、イラマチオの為に歯を抜いたゲス野郎だと、直ぐに分かる。
そう、妹は未だ16だった。俺の姪にあたる娘は、無国籍児だが3歳になっていた。つまり助けられなかった俺が妹を壊した様なものだろう。世界が敵になろうと残された娘を護ると、俺は決めた。