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レオナ・キングスカラーは自身の寮生となった人間の女の友好範囲がサバナクロー、オクタヴィネル、ディアソムニアに留まり、人間の友人がゼロであると把握していた。本人が気にしていないのは見ていれば分かる。サバナクロー寮生と走り込みをして、筋トレをして、偶に組み手をして、料理をして食わせて、櫛を片手に毛繕いして、されて…でもその姿はまるで母親か姉の様だから、皆が受け入れて慕っている。
外では、ちょっと取り繕ったように少し上品な口調のアキが寮生が居ると、崩れた口調になって…俺にも変わらない態度で、けれど寮長だと認めた態度をとる。気が強くて、材料さえ有れば調理して振る舞う。その時は何時も俺が食い終える迄は誰にも食わせず、けれど皆に行き渡るようにと取り分けてある。
本当にサバナクローに向いた女だ。中には「姐さん」と呼ぶ奴も居る。俺が卒業したら、あいつが寮長でも良いかも知れねえ。それくらいに強い女だ。
獣人の常識は寮生や俺に聞いて、学んでいたが、各獣人の特徴から判断したらしい、されて嬉しい事、嫌な事まで大体は把握しているのは、元の世界で知った事だろう。でなければ、俺と目が合った時にアイツが怒っていない時には、じっと見詰めずにするりと目線をずらしたり、ゆっくりした瞬きで親愛を示す事は無いだろう。
動物言語学に至っては、それぞれに合った唸りや遠吠えの返事をしているのを良く聞くが、本人も意味も分かっているのに、未だアキは動物言語学の授業では習わない範囲だったりした。けれど詳しく無いから教えて、とアキに請われては教えない選択など無かった。
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犬笛と言うものがある。人間には聞こえない高周波数の音を鳴らせるホイッスルの事だ。アキは、一年の中頃に其れを入手して寮生達とのコミュニケーションに活用していた。だから首元には何時も犬笛をペンダントの様にして身に付けていた。アキには聞こえないけれど、サバナクローとオクタヴィネルには聞こえるホイッスルで、彼女はちょっとした伝言やお知らせを伝えた。オクタヴィネルにも聞こえるかも知れないと分かっていたアキは、はじめから両方にホイッスルの事を伝えていた。
この音がディアソムニアの連中には聞こえないと言う事実に、レオナは少し優越感を感じていた。
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この世界は、突然のミュージカル的な物が本当に始まる。NRCでの音楽の授業も、其れを踏まえたものだ。けれど、直ぐにそれに対応出来るかと言われても、出来ない。だから音楽の授業があるのだけれど。
私にとっては、突然のミュージカルは、びっくりする事だけれど、ミュージカルやD映画はよく見ていたから、音楽の授業は楽しかった。知らない音楽だらけの中で、試験としての歌は元の世界の物で良いと言われたから、好きなミュージカルの歌を歌ったりした。
魔法史は物語の様で楽しいから、覚えるのは早かった。けれど、基礎として知っているべき事の多くを知らないから、トレイン先生に相談して、子供向けの絵本も含めた多くの本を学校の図書館で借りて読んだ。その上で分かった事は、ハッピーエンドの御伽話しか見つからず、ヴィランも結構マイルドな悪事しか働かないと言う事実。そして、此処はヴィラン達をそうだと認識した上で、像や肖像画に迄している学校だと言う事。彼等について伝わるのは、やはり少しマイルドな事ばかり。私の世界の物語とは何処か解離した其れが常識であると言う事。
この世界のこの学校は、私には心地が良いと思ったら、これだった。まあ、気にしないで良いだろう。強制的に帰還するので無い限り、私は此処に残りたい。その程度には心地が良いのだ。
魔法薬学も錬金術も飛行術も全て楽しい。なんとか全て学園長に定められた点数以上を叩き出せた最初のテストにホッとした。ちょっと危ない教科も有るから気は抜けない。
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こちらに来てから割と直ぐに、生理が再開した。その時はとても驚いたけれど、ちょっと納得した。つい一週間前にサムさんが、良いから持っていって!と半ば無理矢理渡して来た物がポーチに入った生理用ナプキンだったから。
私の周りには嗅覚が鋭い人が多いから、血の匂いを一週間近く漂わせるのは、気が引けた。だから、匂いを消せる薬品か何かが物が有ればと、クルーウェル先生に相談し、消臭効果の有る香水を教えていただいた。結構な値段に購入を躊躇ってしまったけれど「学園長に請求しておくから、気にしないで良い」とクルーウェル先生に言われたので遠慮せずに注文したし、痛み止めも注文させて貰った。
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2020/08/07
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