好きの反対は、 1-1
私はこの世界に来てしまって3年目であり、あのアプリゲームの監督生と殆ど同じでありつつ、グリムが居ない事、魔力は有り、サバナクロー、オクタヴィネル、ディアソムニアの3つの要素を持つ魂だと鏡に言われた事、どうやら監督生の一年前に来たらしい事…と言う3点の違いが有った。女で有ると言う理由と決まらない寮分けによって、オンボロ寮に住む事になっていた。
学園長との交渉により、生活費と寮の修繕費を勝ち取り、知り合った同級生や先輩達、果てはゴースト達に手伝って貰いながら、まともに住める寮に2年がかりで仕上げた。
監督生…では無く、グリムによって名付けられたツノ太郎ことマレウスの好きな廃墟の、外観と内装の雰囲気を極力残してのリフォームは、マレウスも気に入ってくれたらしく、散歩に現れる頻度も増えたし、なんならお茶くらいは飲んで帰ってくれる。中々に楽しいのだけれど、レオナと鉢合わせると、喧嘩になるのが辛い。
まあ、理由は分かるんだ。マレウスは私もレオナも同じ様に小動物扱い…いや、むしろ私をハムスターでレオナを猫みたいに思っている節がある。オスライオンの獣人としての矜恃をベキバキに折られては、友好的にはなれないだろうな、と見てたら分かる。
其れでもレオナが来てくれるから、おもてなしは当然する。嫌いな奴に会う可能性よりも、私との時間を作ってくれたと言う事実が嬉しいから。
一個下のラギーもレオナと一緒に来てはお茶請けを喜んで食べてくれるから、なんだか可愛い後輩として可愛がっている。其れ以外のサバナクロー寮生も時々来てはチョコチョコっとお喋りして帰って行く。なんだかんだで一番気を遣ってくれるのはサバナクロー寮の獣人達だったりする。正直、一番好きな寮はサバナクローなのである。
自然体で気を遣ってくれて、モフモフ…もう最高かよー!って感じだ。今じゃあレオナもラギーも耳をモフらせてくれるから嬉しくて感情のままにモフらせて貰っている。お返しとばかりに耳をモミモミしてくるけど、コレは親愛の証だと知っているから、むしろ擦り寄る。
ディアソムニア寮はマレウス以外には、リリアが時々来る程度で殆ど付き合いは無い。まあ、差し入れだと言って持ってくる料理はマレウスに止められて取り上げられたから、余程のメシマズなんだろうと思って口にした事は無い。実際に臭いが何か悪い意味で凄かったから…リリアが帰って直ぐに寮の換気をしっかりやったのに、次の日に来たラギーに「何か臭いっスよ?」と言われてしまった程に…説明して、リリアの差し入れはマレウスが止めるレベルで食べない方が良い事を教えれば納得して貰えたから良いけど、ハイエナの獣人であるラギーの鼻には辛かっただろう。
ハーツラヴィエルは意外にも関わりが薄い。あんなに人数居るのに友達も知人も居ない。クラスメイトは居るんだけれども、喋った事すら無い。逆に凄い確率だと思う。
オクタヴィネル寮生とは、モストロ・ラウンジの経営が始まった時に「バイトの応募はして無いでしょうか?」とサムさんのお店で買った履歴書を書いて持参すれば、即採用して貰えてからはだいぶ関わる様になった。ちょっと良いレストランのホール経験が生きたらしい。やったぜ!半年でバイトリーダーになって、3年に進級した今は正規雇用のナンバー4である。凄くなーい?バイト用の制服はパンツスタイルだけれど、サバナクロー寮生と共に鍛えた筋肉と荒事への対応も評価されているらしくて、みんなと仲良くしてて良かったなと思った。普段の接客は何時もの外面を使って、荒事は真顔で極妻ごっこ擬きをしたら上手く行ってる。リップはバイトの時は深いローズレッドでメイクも濃い目だから、雰囲気出てるらしい。楽しい。
ポムフィオーレやスカラビアは、挨拶する程度。イグニハイドは挨拶したらピャッて逃げられた。イデアくんも逃げてく。

つまりは、基本的に獣人と人魚と妖精の友達オンリーで有る。逆に楽しいから良いけど。

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2020/08/08
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