04.


最近では、廊下で忍たまとすれ違う度にど突かれるようにもなりました。
彼らは仮にも忍者の卵でありますから、彼が私に付ける傷は、実習中に作ったようなものとさほど変わりません。先生方に言おうにも、これでは証拠になりません。

今日も彼らに付けられた傷を自分で治療するのです。
医務室には行けません。行ったとしても無視されるのが落ちです。

「何やってんだ?」

突然、障子の向こうから声がしました。
誰かはわかっていました。私は聞こえないふりをします。

「おい、聞いているのか!?」

そう言って、その人は勝手に障子を開け入ってきました。

「…鉢屋、」
「今日も怪我させられたのかよ」

私の腕にある傷を見て、彼は呟きました。そして、そのまま治療し始めました。

先日の教科書の一件以来、彼は私に絡んでくるようになりました。
他の人とは違い、彼は友人のように接してくれます。
何故、彼は優しくしてくれるのか疑問に思ったこともあります。それでも嬉しいことに変わりません。

ああ、でも。

「…どうかしたか?」
「いや、何でもありませんよ」

何故、あの人でないのだろうと思ってしまうときもあるのです。


110208


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