01.


彼女と出会ったのは、忍術学園に入学してから一月、木々の桜色から緑色へ変わる頃。
その日、私は初めて習った手裏剣の打ち方の復習をしていた。的に向かって投げる。私は要領が良いほうだったけれど、そう言ってもまだ一年。手裏剣はなかなか的の中心に当たらない。

「…あ、」

今投げた手裏剣は的から大きく外れ、壁に当たった。カツン、と音がして弾き返される。
後で拾いにいけばいいやと思い、新たに手裏剣を手に取ろうとした。
ふと視界に入った桃色。それは打ち損ねた手裏剣を拾い上げると、わざわざ私のほうへ寄ってきた。

「ほら、」

そう言って彼女はにこりと笑った。
彼女の名前は名字名前といった。


110208


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