研究所の奥へ奥へと進んで行くと、なんだか広間のような場所に出た。
何やら大きな機械があるのを見る限り、重要な場所みたいだ。管制室とか、大掛かりな研究実験をすることに使う場所、なのだろうか。
「この研究所にいる魔物って変わった種類が多いわね」
「ロボットも多くて、なんかやる気出ないよ……せめて戦車とかになればいいのにな……」
シェリアの言葉にガックリとうなだれる。
みんながいるとは言え、やはり無機物がてってけ近付いて攻撃してくる様は不気味である。戦車みたいにこれはこういう機械です! ってはっきりとわかればいいんだけど、あのロボットは中途半端に生き物でダメだ。
無意識にそのちょっと変わった魔物……いろんな魔物の特徴をかき集めたような、変わった種類の方に行ってしまうのは仕方ない。仕方ないんだよ、うん。
「フェンデルは生物兵器の研究に力を入れようとしていると聞いた事がある。ここはそのための施設なのかもしれないな」
生物兵器……マリクさんの言葉を小さくオウム返しに呟く。
すると、微かに獣の呻き声が聞こえた。慌ててそっちを見れば、なんというか……ライオンのような、それでいて翼まで持っている、合成獣みたいな大きな魔物がそこにいた。
「こいつ、今までの奴より強そうだぞ!?」
一際大きく吠えて、一気に飛びかかってくる。
わたし達は即座にそこから飛び退くと、いつものように前衛と後衛に別れた。これにも随分慣れたものである。
「やあっ! アストラルベルト!」
「スカーレット!」
ソフィがアスベルの抜刀術のように勢い良く攻撃し、それを援護するようにヒューバートさんが双銃を放った。
のけぞった魔物がその体制を利用して爪を振り下ろそうとするのを、背後に回り込んでいたアスベルが阻止する。
「逃がしはしない! さよならだ!」
「焔、其は乱れ狂う龍神の咆哮! 焦炎、バーンストライク!」
更にマリクさんが炎を続けざまに降らせれば、魔物は分が悪いと見たのか一度大きく後ろに跳んで距離をとった。
治癒術を詠唱し終わったばかりで動けずにいるシェリアにターゲットチェンジをされないよう、彼女との間に割り入るように位置を取って、大きく脚を振り下ろす。
「はぁっ流転星蹴! よいしょっと!」
「聖なる雷、勝利を刻め!」
いくつもの雷に貫かれた魔物を、パスカルが狙いをつけた。
具現化させたシアンディームと一緒に、勢い良く水流を発射する。
「きゅぴーん! 蒼海の神姫、未知なる道を切り開け! シアンディーム・エクシード!」