167.星が、死んだ日

テロスアステュに戻り、シャトルが置いてある発射台の所に行けば、最初にわたし達を誘導したヒューマノイドであるサイと他数人のヒューマノイド達がそこにいた。
どうやらまだ稼働出来る彼らがシャトルの修理をしてくれているらしい。

「サイ、修理は終わりましたか?」

こくん、サイはひとつ頷く。

「それではこのパーツをシャトルに取り付けてください」
「あたしにも手伝わせて〜!」

パスカルが手を上げてそう言うのを見て、わたしは今がチャンスなのかな? と辺りを伺う。
わたしのこと、思い出したこと。ちゃんと伝えないといけない……ううん、伝えたいって、思う、のだ。自分の事話すって言ったし、黙ったままこれからもみんなといることに申し訳なさで耐えられなくなりそうだし。
どこかでは、絶対に話さないといけない。話すタイミングはすごく悩むけど……たぶん、今、だ。

「あ〜……じゃあその、今の内にお話、いいかな?」

そう思って、いろいろなものを振り絞って手を上げたのだけれど。
みんなの視線が集まった瞬間、急に怖気づいてしまった。パスカルも手伝いながら耳を傾けてくれるみたいだし……やっぱり自分の事を話すというのは気恥ずかしいというか怖いというか。もしかしたらこの視線の意味が変わってしまうかもしれないとか、きっとわたしとみんなの間に明確な境目が出来るのだろうと思うと、やっぱり話すのはやめようかな、と思ってしまう。
でも……でも。さっき、わたしがあんなところで一人で泣いていた時。理由を、みんなは聞かないでくれた。ただ慰めて、手を握って。そばにいてくれた。それは……わたしが自分から話をするのを、みんなが待っていてくれている、ということだ。
だから、言わないなんて選択肢は、ない。
後になるほど、きっともっと怖くなる。
だから今、言わなくちゃ。
わたしはひとつ深呼吸をして、物凄く簡潔に言葉を発した。

「えっと、実はわたし、エフィネアともフォドラとも違う世界から人間なんです。来た理由は、たぶん、そこで死んじゃったからです。……以上です!」