183.今、行くから

翌日の朝は、とても晴れていた。
約束の時間になって集まると、なんだか自然と気持ちが引き締まるのがわかる。
最後の戦いだ。
マリクさんがみんなを一度よく見て、それから強く頷く。

「よし、決戦の場へ向かうとするか」
「あれは……」

ポツリ、誰かがもらした言葉に、わたし達はそっちを見る。
ラント邸のある方向、橋の方……あちこちから、ラントに住む人達の顔が出て来る。
その中でもケリーさん、フレデリックさん、バリーさん、レイモンさん、フーリエさん、ポアソンちゃんは、わざわざわたし達の所までやって来てくれた。

「みんな……私達の事を見送りに来てくれたのね」

思わず胸に手を当てたシェリアにケリーさんはにっこりと笑う。
お母さんの顔で、息子たちに笑いかけた。

「みんな、気を付けて行ってらっしゃい」
「ラントの留守はお任せください」
「無事に帰って来るのをお待ちしています」
「姉様、それに皆様。ご武運をお祈りしております」
「さっさとやる事をやって帰ってらっしゃい。死んだら承知しないわよ」
「行ってらっしゃいませ、皆様」

笑う。笑う。みんなが笑う。
絶対に訪れる未来の為に笑う。
だから、アスベルもソフィも、シェリアもヒューバートくんもマリクさんもパスカルも、わたしも。
笑った。

「みんな……ありがとう」
「行ってきます」

目指すは、星の核。