星の核……そこへ続く縦穴の中を、わたし達はひたすらに降りていった。
機械的に光る床はもう何度と見たアンマルチア族の物と酷似している。パスカルが見たという資料によると、フォドラからエフィネアに星の核を移す作業をしたらしいというのだから、似ているのは当然なのだろう。
アンマルチア族の技術の歴史と、このエフィネアとフォドラの関係を感じることもできて、少しだけ感慨深くなる。
まあ、あの繭の中の魔物が徘徊しまくっているせいで、その良さも薄れているのだけれど。
「そういやわたし、結局剣折れたままここまで来ちゃったな」
「まぁ、元々盾として渡したような物だからな……今は輝術が使えるだろう。そちらを中心に使っていればさほど問題はないはずだ」
「そうですか? まあいつも中途半端な位置にいたわけだし、いいかな……」
リチャードと戦った後に新調するのを綺麗に忘れていたのを思い出せば、マリクさんがそう返すのでわたしも深く考えるのを止めた。
うむ、まあ前に出過ぎても怖いからね……これを機に完全に後衛になると決めてしまった方がいいかもしれない。
そう心中で苦笑していれば、みんなの足が止まった。
どうしたのだろうと前を見るがそこには何もない……いや、“何か”はある。よく目を凝らすと、色があるわけでも物質として存在するわけでもないが、何か壁のようなものがぼんやりとその場所に立っているのがわかった。
「壁……?」
パスカルも不思議そうに呟いて、それに向かって手を伸ばす。
だが、その透明な何かに触れた途端にビリリと何かが爆ぜる音がして、彼女は急いで手を引いた。
特に怪我は無いみたいだが、パスカルは首を横に振った。
「駄目だ。進めないよ」
「じゃあここで行き止まり?」
「……ソフィ?」
無言で壁を眺めていたソフィがゆっくりと歩き出す。
壁にぶつかる、という寸前にも怯む事なく彼女は進み、そしてするりとその壁を抜けた。
「突き抜けた……?」
「大丈夫。これならみんなの力を合わせれば突破出来ると思う」
「よし、やってみよう」
みんなで頷きあって、一斉に歩き出す。
透明な壁に触れた途端、目の前を光が覆った。
眩しい白はわたし達の視界を覆い、そして頭の中に……何かが浮かんだ。