「しっかし、わたし達はシャトルで墜落するのが大好きだね……」
はあ、と大きく息を吐いてしまうことは、どうか許してほしい。
フォドラ初上陸といいラムダ繭といい今回のフォドラへの移動といい、何度も墜落経験を繰り返すと、こんな呟きくらい出てしまうものだ。そこにさらに、わたしたちはまた、このフォドラの森へと墜落したのだから、もうだめだ。
絶対に墜落する運命を背負っている。そうとしか考えられない。
「別に大好きなわけじゃないわよ。ちょっと重なってるだけで……」
「いやぁ、でも今回はさすがに危なかったね〜。ソフィが追撃に気付いてくれなかったら、こんなんじゃすまなかったよ」
あははっと笑うパスカルは実に軽いが、まったく笑えない。
あの研究所を後にしたわたし達は、少しの会話も許されないまま、リトルクイーンが追撃として放ったあのビームにシャトルを撃ち落とされたのだ。
シャトルに乗り込んだことですっかり安心していたわたし達に、ソフィがまだ終わってないと鋭く言わなければ、たぶんもっと酷い墜落をしたと思う。事実、シャトルは壊れてしまって、今はサイくんが直してくれている状況だ。
それまでの間、辺りを散策することになったけれど……場合によっては、修理も散策も出来ない状況になっていたかもしれないと思って、ぶるりと体が震えた。
「それで、追撃した本人であるあの少女がいるのはこっちでいいのか?」
「たぶん……そんな気がする」
「ソフィを呼んでる、かぁ……なんの用事だろうね?」
着陸したこの森。
フォドラに似合わない程に瑞々しい木々に覆われたこの場所。
この奥から、ソフィは呼ばれている気がすると言う。
呼んでるのはきっとあの少女だろうけど……一体何の用事なのだろうか。
「……しかし、フォドラにまだこんな所があるなんてな」
「……あ」
マリクさんの呟きに何かを返そうとしたその時。
視界が開けて、そこには花畑が広がっていた。