60.異界の、核

踏み行ったそこは、エフィネアのそれと酷似していた。
フォドラのガルディアシャフトも、エフィネアのガルディアシャフトも、開拓したのは同じ技術を持つ人たちなのだから、たぶん、基本的な構造なんかは同じなのだろう。
だから似ていて当たり前。ただ違うのは、長い間放置されすぎたせいで壁は剥げ落ち赤黒く変色し、そこかしこに入った亀裂に触ればボロリと崩れてしまうほどに風化してしまっていることだけ。

「ここがフォドラのガルディアシャフトか」
「今は見る影もないな」
「原素に侵食されてボロボロになったんだね〜」
「この様子ですと、核までの道が残っているのかも怪しいものですね。果たして無事にたどり着けるか……」
「ああ。またリトルクイーンが大群でオレたちの邪魔をしてくるだろうしな」
「それでも行かないと」

こんなにボロボロのこの中で、あんなに大勢で暴れまわるのはそれだけでも危険だろう。そう危惧するマリクさんの意見は最もだったが、それを強い声色で遮ったのはソフィだ。
彼女はゆっくりと前へ進んでから振り向くと、あの強い意思を持った瞳でわたし達を見回した。

「あの子たちも、きっとわたしと同じような気持ちなんだと思うの。大切なものを守りたいから、わたしたちと戦おうとして……けど、ちゃんと話せばわたしたちが敵じゃないってわかってくれる。それに、あの子たちはあんなにたくさんいるのにひとりぼっちの顔をしてるの。その理由が知りたい……だから行かないと」

その言葉に、以前のような迷いも不安も見つからなかった。
だからこそわたしも……アスベルも。
ソフィの言葉に強く頷く。

「ソフィの言う通りだ」
「ひとりぼっちのままじゃ寂しいもんね。それに、可愛い子に優しくしに行くのは当然だし」

ちょっとそう茶化せば、緊張した面持ちだったシェリアを始めにみんながぷすりと笑った。
相変わらずだと笑うみんなに、わたしも笑う。
うん、もう、みんなの中に迷いはない。

「よし、行こう」

リトルクイーンのいる、フォドラの星の核へ。