27.貫いた、意思

「そんな……あるはずがない!」
「エメロードさん!?」

再び羅針帯に戻ってきたわたしたちの目の前に立っているのは、以前わたしたちと戦い、死んでしまったはずのエメロードさんだった。
彼女は優雅に一礼すると、あの時よりどこか穏やかな……それでいて、何か決意するような目でわたしたちを見る。

「私はエメロードであって、エメロードではありません」
「どういう……ことだ?」
「かつて、一時エメロードが使っていたヒューマノイドの体に、魂が宿ったのです!」

ドヤ顔で言われた。
ええと、つまり、ツクモガミ的なあれなんだろうか?

「そんなのありえるの?」
「エメロードには、強い想いがありました。その強い想いこそ、魂が生業とするもの! 邪魔はさせません!」

そう言って戦闘の構えをとる。
いまいち状況が飲み込めないが、彼女がここにいるのはその“強い想い”とやらのためのようだ。

「どうやら本気のようだな」
「だけど、いつどうやってフォドラからやってきたっていうんだ!」
「あなた方がフォドラからエフィネアへ渡る際に忍び込みました。エメロードもあなた方も一切気付きませんでしたがね」
「なんという隠密スキル……」

まったく誰も気付かなったの、ちょっと間抜け過ぎる気がするけれど。
まあ、きっと、ここはそういうところ、なんだよね! ちょっとやけくそだけど、戦闘、頑張ろう!