「あれ、あなたは……?」
次の十芒星戦士は女の子だった。コハクちゃんと少し年の近い、ピンク色のふわりとしたワンピースを着たショートヘアの女の子。
ワンピースから覗く白い足が眩しい。そういえばコハクちゃんもフーリエさんもすらっとした足をお持ちだった。
なるほど、大輝石竜さまは美脚美少女がお好みのようだ。一度よく話をしたいな。語りえると思う。
「私はリアラ。英雄を探しているのだけど、知らない?」
「英雄ですか? 難しいですね……どういった理由か聞かせてもらえますか?」
「私は神の化身。世界を救うために、この時代で英雄を探しているの」
「か、神の化身……ですか」
「天の使いと書いて天使の間違いでは?」
「姉さんは黙っててください」
素直な感想を言ったらヒューバートくんに怒られた。
でもヒューバートくんがちょっと「可愛いな」っていう視線を向けたのはわかっている。アスベルと同じで、美脚な子が好きらしい……兄弟め。
「あなたたちは、ここで何をしているの?」
「ぼくたちは大輝石竜に会わなくてはなりません」
「だから、あなたを倒すね」
「大丈夫。私も戦う覚悟は出来ているから。それじゃ、行くね!」
リアラちゃんは杖を取り出すと、容赦なく殴りかかってきた。
術と技を駆使して戦うタイプのようだが、なんでか執拗に殴る動作を入れてくる。
これはまるで、そう、まるで。
「撲殺天使リアラちゃん……!」
謎の擬音と共に蘇らせてくれるんじゃないかと、もうすっかり懐かしいネタになってしまったものを思い出しながら応戦した。
「大地に眠れる破壊の力、真に目覚めよ! グランヴァニッシュ!」
力強く打ち付けられるそれに、でも愛なら仕方ないよねって呟きながら起き上がる。誰も伝わらなくても言いたかったのだ。ぴぴるぴるぴる……うう、全然集中できてない!
それでも今更だけど、1対9で負けるはずがないのだ。ついに膝を着いたリアラちゃんは、悔しそう……というより、悲しそうにうつむいた。可愛い。
「英雄を見つけていないのに……」
「まあ、頑張ってください。ぼくたちは次へ進みます」
うなだれるリアラちゃんの頭を、ソフィが優しく撫でる。
次はいよいよ大輝石竜だ。
大輝石竜に……えっと……会って何をしに……あー、ああ、フレデリックさんたちを返してって、言いに行く……んだっけ?