レミエルさまが光の羽を残して姿を消す。
次の封印の場所は、彼の言葉通りならアスカードの方角にあるとのことだ。抽象的すぎてわからないけれど、隣でリフィルさんがそうつぶやいたので、たぶんそうだ。ハコネシア峠に行って、像を渡して再生の書を見て、そのままアスカードへ。
そんな道順になるのだろうなと脳内で地図を広げて考えつつ、祭壇から降りたコレットを見てほっと息を吐く。
水の封印は無事に解放されたのだ。
「みんな無事で良かった」
「うん。えっと、次はアスカードの方角だから……ハコネシア峠を通れるね」
「あの爺さんのところか……」
「像も無事に手に入った。ちょうどいいだろう」
わたしの腕の中にあるスピリチュア像を見てクラトスさんが言う。
よかった。みんな考える道順は同じらしい。
やっぱりレミエルさまの説明はなんとも抽象的でわかりにくくて、知識に深い人ならなんとなくわかるのかもしれないけれど、わたしなんかにはさっぱりだし。全体で残りあといくつの封印があるのだってわからない。それらすべてが再生の書に書いてあるとは限らないが、ある程度場所や数を絞ることはできるだろう。ロイドも頑張ったし、再生の書を見せてもらうべきだ。
「レミエルさまもあんな、ぜひ謎解きを楽しんでね! ……みたいなヒントじゃなくて、次がどこなのかはっきり言ってくれたらいいのに」
「そうだよなー、言っちゃいけない決まりでもあるのか?」
「天使はああやって会話するのかも」
「そなの? 天使の皆さんって、頭いいんだねぇ」
「お前もその一人になるんだろ。俺、救いの塔の中がどうなってるのか、コレットの土産話に期待してるんだから」
「うん……そだね」
コレットは一瞬暗い表情を見せたかと思うと、そのまま崩れるように倒れた。
トリエットの時と同じだ、と思うより先に、ロイドが彼女を抱き起こす。
「先生! またコレットが!」
「すぐに休ませましょう」
「野営の準備だな」
ソダ島で野営出来るところなんてあるんだろうか。そう不安になるけれど、ちょっと岩を登れば広いところに出ると言うクラトスさんに従って、わたしたちは慎重にコレットを運び出す。
「それにしても、封印を解放する度こうだとすると、コレットもつらいわね……さしずめ天使疾患とでもいうのかしら」
「コレット、大丈夫? つらい?」
「ごめんね……少し休めば治るから」
笑ってみせる彼女はやはり覇気がない。
それでも他人を気にするコレットに、ロイドが代わりに仕方ないやつ、笑って彼女の頬をつついた。
「もー、お前、謝るの禁止な」
「えへへ……ごめんなさい」