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何かが聞こえたような気がして、アルヴァートはうっすらと瞼を持ち上げた。
よく耳をすませば、なんだか外が騒がしいらしいというのがわかる。
捕まっていたみんながなんとかして逃げ出せたのだろうか。
それとも何か起こったのか。
それがラルドがここに来てしまったという事ではない事だけを祈る。
彼はもっと色んな場所を見るべきだ。
色々な物を見て、感じて、そうして生きるべきなのだと思う。
この広い広い世界で、終わりが怖くなるくらいに、生きてほしい。
「…生きてぇな。俺も。」
終わりたくない。
まだ船のみんなと騒いで暴れて逃げて戦って笑って、そうして生きていたい。
思えば自分も随分大人になったものだと、無意識に笑みを浮かべる。
ジャラリ、頭上で鳴る鎖の音に、アルヴァートは上を仰ぎ見る。
鎖に繋がれた自分のそれは無意識に動かしていたらしい指によって引っかかれ傷が出来ていた。
しかし、それを見つけられるようになっている事に彼はほんの少しだけ喜びを浮かべる。
遠く馳せるのは、あの日の自分。
まだ幼く、そして“終わり”を望んでいた日々のこと。