「そりゃ単純にハオが葉のダンナを気に入ったから、じゃねーのか?」
「なんか思い当たることでもあるのかよ、リゼルグ」
「いや、それは分からないけど」
「だったらそれでいいじゃねえかよ。今は考えてたって何にも答えは出ねぇ!リリカもリゼルグも、変なカオすんなって」
「そうそう。所で葉のダンナはどうしたんだ?」
「フン、奴ならそのへんで寝てるだろう。いつもの昼寝だ」
確かにホロホロの言う通りだ。考えた所で今は何も答えは出ないと思う。
だけど、何か引っかかる。私は昔から気になることがあると解決するまで暫くずうっと考えていたもんで、切り替えて次に進むことが中々出来ない。
「リリカは、どう思う?」
「まだ不確定だけど、葉とハオのなんからの関連性はあるかもしれないって考えてる。もしかしたら過去に、リゼルグの小さい時みたいないざこざがあったんかなぁ?と考えてたい」
「…そう、そうだよね。ボクさぁ、君が倒れた後に葉くんにとっちめられたんだ。その時、葉くんからハオに似た凄みを感じた」
「……」
「ボクのこの予想は、只の思い過ごしなら良いけど」
「思い過ごしだ。そう思って今は楽しい事だけ考えとけ」
騒がしい竜達を尻目に、リゼルグと私は静かに話し合う。
嫌な予想を立て、それが原因でまた気まずい旅になるのは、ごめんだ。それだけで心労になる。
だから、今回はマジで考えないように努めたい。
私のこの数十年ぽっちしか生きてないが、その分重ねた経験が、「これ以上真実に到達するのは良くない」と警鐘を鳴らしているから、考えない。
それ故老婆心ながら、リゼルグにもオブラートに「考えるな」と言ってしまった。
葉は、私から見るととっても良い奴だから。
余り変に疑いたくないからね。
「まーたそんなシケた面してる。気にすんなよ。
…ほらさっさと皆で葉探して、叩き起してバス乗るぞ!もうこんな時間だ」
「…うん、ありがとう。リリカ」
ふわりと笑うリゼルグを見て、偶然その場を見ていた竜が悶えてた。何してんだアイツ。
まぁ綺麗な顔はしてるけども。わりと見た目に反して中身はエグいのでそこまでは…心は持っていかれないな。