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表に出ると、少し開けた場所に噴水がありそこに葉達が居た。
あっちも私に気づいたみたいで、葉はいつもの緩そうな顔で手を振っている。

「あれ?これだけなの?」
「あー…多分オイラ達全員揃ってると思うけど、蓮のヤツとリゼルグはどっか行っちまってよ。リリカはどうなんかなーって思って待ってた」
「そっかぁ…まぁ目的地に着いたからもう一緒に行動しねーのかな」
「自分の好きにしたらええんよ。ちょっと寂しいけどな。リリカはこの後どーすんだ?」

頬杖つきながらぼーっとした様子で葉はこちらに問いかける。
この後、どうするのか全然考えてなかった。
普通に葉達と行動しようかと思っていたけど本戦になればみんな敵同士だ。けれどはいそうですかと別れるのはなんか嫌だな。
…本戦まで今まで通り一緒に居たいから葉達に着いていきたい。

「私は、あんたらに着いて行くつもりだけど…」
「そうか。ここに来るまで一緒に居るって言ってたからてっきり抜けるかと思ったんよ。良かった!」

気の抜けた笑い声で笑う葉の言葉に安心した。
拒否されたらどうしようかと思ったぞ…

「……でさぁ、竜はどうしたんだよ。なんであんなに落ち込んでんの?」

さっきから気になってたけど、端っこの方で重い雰囲気を醸し出しながら、首でも取れるんじゃねーのかって位俯き項垂れてる竜は、どうしてこうなってるんだ。
あんまりにも酷い落ち込み方してるぞ。知らんヤツに暴言でも吐かれたのか。

「リゼルグだよ。竜のオッサンがアイツが居ないってわかった途端あんな感じでやってられねーんだよ!!辛気臭い雰囲気が移っちまうぜ…」
「あぁ…そんな事かよ……」
「そんな事だってェ?!リリカの姉貴…お前は何にも分かってねェ!!!俺は、俺はリゼルグを一目見た時からフォーリンラブ!!なんだよ!!!そんな相手が消えたら心配するに決まってるだろォ?!?」
「ち、近い近い!!!!わかった!わかったから!耳元で叫ぶな!うるさい!」

お前…拗らせるくらいアイツのこと気に入ってたのかよ……
発狂しながら泣き叫ぶ竜はその…はっきり言って気持ち悪い。リゼルグはこんなやつに好かれてるのか…同情するわ…これは。てかアイツが抜けたのってこれも原因のひとつじゃねーのか……?

いやまさか。言動はおかしいけどまぁ割りと竜は良い奴だし、そこまで酷いことをしてるような様子もなかったから、考え過ぎか。
しっかし耳元でギャンギャン言われたもんだから、耳が遠くなった。あと痛い。

「もう駄目だ!!!!俺はリゼルグを探すぜ!!!葉のダンナ…!ちょっくらこの辺りを回ってくる!!」
「待て、竜。あんま皆が別行動取りすぎると何があるかわかんねぇから、今は固まって一緒に探しゃいいだろ」
「???と言うと?」
「観光がてらオイラ達もリゼルグ探しに付き合う」
「おっ、観光なら私もしたいから葉に賛成!」
「……俺も腑に落ちねーけど何もしない状態よりかはマシだ。テキトーに着いてくぜ」