Chapter12 〜葛藤〜





お爺ちゃんの説明が終わり、制御が終わった者の装置に上書きを終えて、的と結界を創ってから、乱菊、修兵、恋次、ルキアの元へ行く。

少なからず、出来ていない事に負い目を感じているらしい四人は霊圧制御に必死だ。


「はい、四人共。最初の制御率、幾つだったか覚えてる?」


「最初の…?確か、7だったわね」


思い出す様に唇に指を当てて、言う乱菊。


「俺は17」


肩を落としながら恋次。


「9だったか」


一桁の数字を告げる修兵。


「私は…15だった」


此方も俯き気味に答えるルキア。


「勘違いしてるみたいだから教えてあげる。貴方達の潜在霊圧は、他の人の二倍から三倍。
普通はね、隊長副隊長クラスの実力を持つ者は、25〜35ぐらいの霊圧は制御してるものなの。つまり、貴方達ちゃんと修行すれば隊長格にも引けを取らない霊力があるってこと。
その分制御に時間が掛かるのは当然でしょ?」


「しかし、私は…唯の席官だ…」


「ルキア。自信持って。大丈夫。取り敢えず過程終わらせれば、分かるよ。今回は時間がないから、制御手伝うけど」


くすと笑って見せた私に、きょとんと目を瞬く四人。


「はい、ルキア目を閉じて?」


素直に目を閉じたルキアの額に指を当てて、霊圧を同調させ、制御率を引き上げる。

前は疲れたこの作業も、神と自覚してからは苦じゃなくなった。


「ルキア、上げて」


「分かった」


轟と風が渦巻いて、ルキアの青白い霊圧が安定していく。

凪いだ湖面の様に、正確に。


「ほら、出来たでしょ?」


「凄い…。70を超えてから殆ど上がらなかった制御率が…」


呆然と視界に浮かぶ数字を見つめているルキアの制御装置に触れて、上書きしてから的の方へと促し、残りの三人に向き直る。


「はい、さっさと終わらせるよ?」


にっこりと微笑むと、元気の良い返事が返ってきた。


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