Chapter12 〜葛藤〜





夕食後。


「お前松本を煽るなよ…」


冬獅郎の呆れ交じりの呟きに、首を傾げる。

煽ったつもりなど無いのだけれど。


「無意識か。タチ悪ぃぞ」


「肌綺麗だなと思って」


「なら色香放つな。紛らわしい」


そんな物、意図して使ったのなんて現世の時以来だ。


「何もしてないよ?」


「お前はあれか。夢魔か」


「酷い、冬獅郎。意地悪」


むっと膨れると、はぁと溜息が落とされる。


「またか、日番谷」


「朽木か。終わったのかよ」


「言うまでもなかろう」


何故か険悪な空気になるその場から逃げようとして、白哉に止められる。


「…あ、終わったならちょっと卍解してみて?」


ならば雰囲気を変えようと、話を逸らすと、何故か殺気が膨れ上がる。


「斬って良いのだな」


「斬れんのか?」


「あ、こら。駄目だからね?!」


静止の声も聞かずに、瞬歩で遠くに離れる二人。

仲の悪さは相変わらずだ。

この場合、話を逸らす方向を間違えた私の所為か。

卍解によって跳ね上がった霊圧は、以前とは違って凶悪なまでの圧はなく。

けれど、威力は前とは段違いに上がっていて。

私は溜息交じりに、空間維持結界の補強に意識を移したのだった。


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