Chapter13 〜神威〜






「黒崎に任せるしかねぇ」


「そう、だね」


大丈夫、な筈が無い。

すり抜けたのは…唯一の、十刃。

出来ることなら助太刀したいけれど。

もし倒せず見逃して仕舞えば、私の存在が藍染に割れる。

それだけは避けたかった。


相対した破面が戦いに疼く様に、にやりと笑う。

けれど、悠長に戦うつもりは無い。


「帰刃、なさい。一瞬で死ぬわよ」


「は、驕りが過ぎるぜ!女の分際で!」


簡単に挑発に乗った破面の攻撃を交わしながら、鬼道の完全詠唱を呟く。

手掌に膨大な霊力が集束し、風を巻き起こす。


「破道の三十三、蒼火墜」


転換率と集束率を限界まで上げた蒼炎が轟と破面を包む。

けれど、霊子の薄い現世では、150に振り切る事は難しい。

それ故か、破面の頑丈な鋼皮とか言うもののお陰か。

呼吸を荒げながらも緩慢に立ち上がろうとするその破面が、怒声を発しながら刀を抜く。


「熾きろ”火山獣”」


激しい光に包まれ、形を変える破面。

それを冷静に見遣りながら、私は天照を顕現させた。


「そう。それが貴方の力?」


「あぁ、そうだ。怖気付いたか?女」


帰刃が終わり、爆炎を纏った破面に、虹色の刀を振り下ろす。


「全く。残念だったね」


天照に両断された破面は、断末魔を上げる暇もなく昇華した。

霊圧を探ると、押されているのは一護だけ。

けれど。

今回の荒々しい十刃に、出来れば姿は見せたくなくて。


死にそうになったら助けに行こうと、気にしながら。


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