Chapter15 〜胎動〜

翌朝。
日が山の縁から僅かに差しこんだ、そんな時間帯に。
ブレスレットの通信石に霊力を感じて目を覚ました。
このホテルのベッドはダブルサイズだけれど。
ベッドは流石に一つしか無い。
雨とじん太の目の前で冬獅郎と一緒に眠る訳にもいかず。
一晩だけ、もう一つ部屋を借りたのだ。
だから、今腕の中で眠っているのは雨で。
冬獅郎とじん太は別室。
まだ眠っている雨を起こさない様そっとベッドを抜け出して、ブレスレットの霊力に触れる。
―やっと出たか。聞きてぇことがある。今からそっち行くが良いか?
この通信は念話の様なもの。
だから、その時の相手の感情が、少しだけど分かる。
今の彼の心は、何処か不安定だった。
―グリムジョー?うん、良いけど…霊圧出来るだけ抑えて、人目に付きにくい場所に出て来てくれる?まだ、貴方達が尸魂界に見つかるとまずいから。
―そうかよ。わぁった、何処にでても、お前には分んだな?
―勿論。
―ふん、そうかよ。
プツリと切れた通信。
乱れた彼の心の状態も読み取れなくなった。
同時に、黒腔の開く気配。
この座軸だと、此処から少し離れた広い公園の辺りかな。
死神化して、ベランダから飛び出す。
僅かに冷気を纏った霊圧が揺らいだけれど、私は瞬歩でそこから消えた。
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