Chapter16 〜虚圏〜

その頃、グリムジョーは織姫の部屋で溜息を吐いていた。
「ねぇねぇ、玲ちゃんとどういう関係?貴方、黒崎くんと戦ったんだよね?玲ちゃんは何しようとしてるの?」
怒涛の質問攻撃に、現実逃避するかの様に、外の霊圧のぶつかり合いを探る。
9番の自宮と8番の自宮、それと5番が外に出たか。
自宮で待てと命令が下っていた筈なんだが。
まぁ、俺もウルキオラも命令なんて聞いていないが。
それと…他に別の微弱な霊圧が虚夜宮の中に降りたのを感じる。
この、そこらの虚と紛れるんじゃねぇかってほど小さな霊圧には、心当たりがある。
俺が現世であの女と会った時、このブレスレットの抑制率を最大にして限界まで下げた霊圧と、似ている。
行き先は…分かんねぇみてぇだな。
―俺も戦いてぇんだがな…。
同じ力を渡されたもんと戦えば、あの女が怒るのは目に見えてる。
「はぁ…面倒くせぇ…」
この状況が。
何をどうしたいってんだ、あの女。
再び吐いた溜息は、部屋に妙に響いた。
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