Chapter17 〜決戦〜





真っ直ぐ藍染に向かいながら、俺は玲に感謝した。

総隊長に口添えしてくれたのは彼奴だろう。

じゃなきゃ、一体一なんて叶うはずもねぇ。


「藍染…てめぇだけは、誰が許すつっても俺が許さねぇ」


「そうだろうね。護廷十三体の隊長副隊長の中で最も僕に恨みがあるのは君だ」


嫌な…自分の力に絶対の自信を持つ者が浮かべる傲慢な笑みに、俺は頭に血が登りそうになるのを戒めた。

以前の俺には絶対出来なかっただろう芸当。

それが出来るようになったのも、ある意味玲のお陰だ。


―冬獅郎。無理しないでね。今の貴方なら負けないとは思うけど、霊圧だけなら拮抗してる。


ブレスレットから聞こえた玲の声に、頭の中で返事を返す。

この通信が、頭の中で返事出来るものだというのは、以前玲が使っているのを見て知っていたから。


―心配すんな。今度は負けねぇ。


―そっか。なら、何も言わないよ。


「久しぶりやなぁ、藍染」


そこへ、乱入者。

突然現れたかと思ったら、いきなり破面と一緒に大虚の軍勢に立ち向かっていった変な奴らだ。

総隊長を知ってるってことは何か因縁でも有るのだろうか。


「おい、お前」


言いかけて気付いた。

そいつの左手首の制御装置に。

此奴等が玲が言ってた、黒崎の…。


「何や」


「お前も玲の、味方か」


「違う言いたいとこやけど、そや。えらい飲み込み早いやんけ。あんたなんか知っとんか」


「あぁ、お前らが黒崎と同じ、虚化出来る死神だろ」


「ほぉ、よう知っとんな。けど、虚化出来る死神やない。虚化出来る、”元”死神や」


「そうかよ」


藍染が刀を構えたのを見て、話を辞める。

玲の言葉通りなら、あの刀に完全催眠の能力はもう無い。

が、侮れる相手でもない。

俺は斬魄刀を抜いて、辺りの温度を下げた。


「何すんねんお前?!寒いやろが!」


少し離れた場所で、震えながらこちらを睨む金髪の”元”死神など知ったことか。



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