Chapter1 〜淫呪




なんとなくそこが安全な気がして、ストンと彼の近くに降り立つと、もう一人、残って居た男が漸く口を開いた。


「コヨーテ・スタークだ。スタークと呼んでくれ」


「うん。あれ、ウルキオラとグリムジョーとスタークは隊長じゃないの?霊圧的にそんなに変わらない気がするんだけど…」


「俺達は隊長付き…簡単に言えば副官以上、隊長以下だ。立場的にはな」


私の質問にはウルキオラが答えてくれた。


「そうなんだ。あ、そう言えばさっきのお爺さん、私のこと覚えてる風だったよね」


「お前が総隊長の記憶だけは消さなかったらしいからな」


そう、冬獅郎が愚痴っぽく呟く。

記憶を消されたことに関しては結構根に持って居そうだった。

けれど一人の記憶だけ残したと言うことは、そうせざるを得無い事情があったはず。


「そっか。ちょっとさっきのお爺さん…総隊長さん?とお話ししたいんだけど…」


「ああ、戻るか。お前の居場所に」


「私の居場所?」


「そうだ。着いてこいよ?」


「うん」


そう言うと冬獅郎が瞬歩で消える。

私はその霊圧を追って、精霊邸内の一番隊隊舎まで駆けたのだった。



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泡沫U〈胡蝶蘭〉




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