Chapter1 〜淫呪




「いくつ?」


「今予約注文段階で二千五百っス」


やれやれとため息を吐きつつ、天照を鞘から抜く。


「天照、基盤部分だけで良いから、二千五百、いける?」


「元々私が創造した物を増やすのにそう力は使いません。以前消耗していたのは主人様が付ける人に合わせて形や性質を変化させていたからに他なりません故」


「そうだったの?じゃあ創ってあげてくれる?あれ」


「畏まりました。一介の死神が扱えればよろしいのですね」


「うん、そう」


天照の姿がすっと七色に光ったかと思うと、その場にどっさりと潜在能力制御装置が現れ、床に落ちた。


「数、二千五百丁度です」


「喜助、売り上げの一割こっちに戻してよね」


「一割で良いんすかぁ?!毎度ありがとうございます」


結局殆ど形としてはできてしまっているので、一割だと割りに合わないかもしれないが。

いくらで売るのかさえ知らないのでまぁ良いとする。


「じゃあ、霊力込めるのはそっちで頑張ってね」


「はいっス!雨、玲さんの案内お願いしても良いっすかぁ?」


「はい、わかりました!」


ピシッと敬礼をしつつ登場したのは小さな少女。

小学生くらいだろうか。

前髪が触覚みたいに二股になって流れていて、目が大きくて愛らしい。


「玲さん、紬屋雨です。よろしくお願いします」


「うん、宜しく。じゃあ、六番隊に連れて行ってくれる?」


「はいです」


ニコニコ笑って案内してくれる彼女は、以前の私と面識があるのだろう。

記憶がないことも承知の上で、それでも健気に色々と話してくれた。

現世の浦原商店は閉店し、握菱鉄裁は鬼道衆に復帰、ジン太と雨は技術開発局の見習いとして働いているのだそうだ。


「あ、夜一さんは二番隊の隊長に戻ったんですよ。会われましたか?」


「ううん、会ってない…と思う」


「あ、そか。記憶がないから誰が夜一さんかもわからないですよね、すみません」


「ううん、良いの。色々話してくれてありがと。二番隊にもまた顔を出してみるね」


「はい!」


そんな話をしているうちに六番隊隊舎に到着した。


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