Chapter1 〜淫呪




「隊主会で其方に触れるなと厳命が出た。理由を聞かせてくれぬか」


「うん、呪いだよ。異性に触れるだけで発情する呪い」


「解呪する方法はないのか」


「一時的に抑えるだけなら方法はあるんだけど…」


「んだよその方法って」


正面の長椅子に足を組んで偉そうに座っているグリムジョーが口を挟んできた。


「…一度達すればその後暫く…多分半日ぐらいは大丈夫…かな…?」


自分の体に刻まれた呪いを客観的に見てそう答える。

が、普通女性の口から出る言葉ではなかったらしく、白哉もグリムジョーも唖然として固まった。

その反応を見て何となく恥ずかしいことを言ってしまったのだと理解して、顔が赤くなる。


「…っう〜…」


泣きそうになった私を白哉が慰めようとして、髪に触れそうになった手を止める。

そうだ。触れるだけで発動する呪いなのだから、この距離は危険だ。

そう察して、少し白哉から距離を取る。


「グリムジョーの馬鹿」


「何で俺なんだよ」


そう返してくる彼の顔も少し赤い。


「隊長、お茶と茶菓子持ってきました…って…何すか、この空気」


そこへ戻ってきた間の悪い副官。

まぁ、私としては話題を変えるのに打ってつけだったわけで。


「貴方副隊長?」


「あ、ああ。そうだが」


「名前は?」


「阿散井恋次だ」


「そう。恋次、お茶しよっか」


この際追求しようとする白哉とグリムジョーは無視して、お盆の上からお茶とお茶菓子を取って座る。

白哉からちょっと距離を取って。


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