Chapter1 〜淫呪




「軋れ、‘豹王‘」


「神羅、‘天照‘」


始解した刀剣同士がぶつかり合う。

グリムジョーの刀は手に握ると五本の鋭利で太い爪が生えているような姿となり、両手ともそれに覆われていた。

天照は小さな刀剣から七色に輝く太刀となり、全ての属性を支配下に置く。

それはもちろん、彼の斬撃という属性も然り。

両手の刀のような長い爪から、青い斬撃を飛ばして来るグリムジョーに、こちらも斬撃の刃を飛ばす。


「ははっ!久々だぜ、こんなに楽しいのは!こっちにきてからずっと持て余してたんだ。下手に暴れると投獄だからな!」


「私は怪我しても治せるからね。遠慮しなくて良いよ」


「そうかよ。んじゃ、全力で行くぜ!」


楽しそうに口を引き裂いて、グリムジョーは爪を交差させる。


「卍解、黒雷豹王(こくらいひょうおう)」


ごうっと霊圧が彼を取り巻き、耳と尾が生え、獣人のような姿になったグリムジョーが再度突っ込んでくる。

その体を纏う全ての刃が武器であるらしく、耳も、尾も雷を帯びて鈍く光っていた。


「っ天照、第二解放」


あれを直接食らうのはまずいと判断して、天照の属性を土に変更。

雷が伝って来るのを阻止しつつ、背に現れた金の翼で空を駆ける。


「なんだぁ?そんなもんか?」


彼の挑発に乗ったつもりはないけれど、取り敢えず翼から羽を飛ばして牽制してみるも、簡単に爪に弾かれてしまう。

天翼の羽の威力が低いのではない。

彼が馬鹿力なだけだ。

その証拠に、地面に刺さった羽は地をえぐって陥没している。


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