厄介ナ敵ヘト化ス

_翌日

「元・マフィアの太宰さん、鳴野さん」

そう聞こえ、ああいいところ逃したなんて考えながら私は近付く。

「…芥川、樋口。任務は終わったのか?」

私のヒールの高いブーツが鳴っている。視線が、私へと向くのがわかる。ああ、鳴野っちもいるのか。鳴野っちに抱きつきたい症候群に見まわれながらも堪える。

「平井さん!?」

樋口の驚く声が聞こえる。私は、芥川と樋口の側を通り抜けて太宰に近付く。ある程度離れた所で足を止めた。

「芥川から聴いただろう。その人虎を寄越せ」

嫌だと言ったら?彼はそう私を見る。予想は付いている。私は、拳銃を取り乱すと向けた。S&WM500。現実で憧れていたリボルバー。マフィアになって手に入った代物だ。撃つ気はない。

「何もしないが?」

太宰と鳴野っちは、間抜けな顔をした。傑作だわと思いながら、私は続けた。

「今ここでお前を相手してもしんどいだけだ。鳴野もいることだし。お前達と戦争なんぞ私には興味はない。だが、どうしてもやりたいならどうぞ?それしか言えないな。それに、後悔しても知らないからな。厄介な虎を抱え込んだ、と。」

太宰はご忠告ありがとうと言って、敦くんをあ、ひ、姫様だっこ!?うわあああああ萌える!!!!(ちなみに、隣の鳴野っちも発狂しかけてる)ちなみに後の二人は、朔羅も来たらしい。鳴野っちと朔羅で抱えている。カンペに何書いてんだあいつ。

"痛いぞ、キャラ"

わかっとるわ!!私は、芥川と樋口に帰るように促した。二人が言ったあと朔羅をスケッチブックで叩いておいた。(叩き返された)
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