絶望ノ中デノ鬼遊

「少年!危ない!」

男じゃない!私は、そうツッコむとかなり驚いた森さん。まあ、見た目が男の子っぽいですからね。胸も晒し巻いてるのかな、無いな。鍵を落とした敦くん。それを拾い、モンゴメリは敦くんに告げていく。

「その状態で何分心が持つかしら!」

敦くんの心境は、今わからないが助けを求めようとしたくらいだ。とても、とても_。

「ダメだよ、君。敵はあっちだ」

リボンで、敦くんを引っ張り引き止めた。私は、きょとんとしながら二人を見た。ずっこけた敦くんがかわいい。写メ取りたい。森さんは、敦くんに助言を与えた。それを聞いて、敦くんは立ち上がる。

「…頑張り給え、娘」

私がそう言うと、彼女は頷いた。もう一体のアンが現れ、捉えられる。あのドアのが開き、谷崎さんが見えた。ああ、リボンも巻いている。『細雪』発動されているじゃないか。

「はーい、終わりー!!」

モンゴメリは、とてもかわいい顔をしてそう言うと私らを見る。

「おじ様達のおかげで、虎の彼女に逃げられなくてすんだわ!だから特別に逃がしてあげてもいいわよ?それとも…おじ様達が捕まった時の絶望した顔を見てみようかしら?」

ちらり。二人して顔を見合わせたあと視線で頼みますと告げた。森さんは、肩をすくめたあと不敵な笑みを浮かべた。それに対して、彼女とアンは動けなくなった。

「…残念だね、でも君は敗けている」

雪が、降った。
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