双ツノK
「…おいおい…こりゃ本気(マジ)でどういう冗談だよ………?」
知るかと応えながら私は、スペアの眼帯を取り出し付ける。太宰には、異能無効化が使えないと告げる。
「残った手"一つしか無い"ね!」
その言葉に、中也が太宰を見る。そう残った手は。
「『汚濁』をやる気か?」
二人が"双黒"なんて呼ばれだしたのは『汚濁』を使い一晩で敵対組織を建物ごと壊滅させたあの日から。だが、太宰の援護(サポート)が遅れれば中也が死ぬ。
「頑張れ!ちび!」
「双黒(小)」
「単純男!」
「手前ら死ね」
やなこった。そう思いながらラブクラフトを見る。
「汝陰鬱なる汚濁の許容よ更めてわれを目覚ますことなかれ」
中也は両の手の手袋を捨てる。重力が変わっていく。スタインベックが起きたらしい。私もスタインベックと共に見る。中也の本当の異能を。すごい勢いでラブクラフトを削っていく。ああ、すごいなあ。
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