我同志ヨ
「な、鳴野っちいいいいいい!!!!」
突進するように抱きつけば、林檎が入った紙袋が当たったらしく。蛙の潰れたような声がした。
「あ、相変わらず…お強いようで…」
離せば、腹部を抑えてピクピクとしていた。スイマセン。私は、苦笑いを浮かべると林檎を差し出しておいた。鳴野っちは、どうしたのかを聞いてきた。私は、先程までのことを告げた。今度は鳴野っちが苦笑いをしていた。
「おーい!來さーん!」
こちらも聞き覚えのある声が聞こえた。普通なら、直接は聞けることのない宮野ボイス。私と鳴野っちはそちらへと視線を向ける。そして、同時に声を発した。
「太宰」
と。
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