::マクギリスの双子の妹
::ガエリオと婚約中
二人はいつも一緒だった。
同じ母親から生まれ、貧民街で育ち、パン一つのために盗みを働き、ファリド家に引き取られ、幼馴染達に出会い、士官学校へ入学し、監査局に配属され、そして今日まで。
口さがない貴族連中に下賎な妾子よと蔑まれ、士官学校ではとある問題に巻き込まれ、イズナリオに**された時も、二人はいつも一緒だった。
ずっと、ずっと二人は共に生きてきた。そしてこれからも。
サラはガエリオの婚約者だ。恋人として彼のことを大切に想っている。恋をしている。その気持ちに嘘はない。けれど、
「離れていかないでくれ。俺にはお前が必要なんだ」
「うん。私も、私にもモンタークが必要なの」
もう彼女しか知らない真実の名前で彼を呼ぶ。
暖かな陽光が照らすリビング。ソファに腰を下ろすマクギリスと向かい合うようにサラは彼の膝上に乗り、二人は抱き合っていた。この世界には二人しか存在しないとばかりに。
お互いの首筋に顔をうずめ、強く強く抱きしめる。柔らかい金糸が互いの頬を擽る。青緑色した瞳には深い叫びと懇願が刻まれている。
サラはガエリオのことが好きだ。恋をしている。けれど、愛しているのはマクギリスだけなのだ。彼しか愛せない。マクギリスはサラの根幹を形作る、唯一無二の存在だ。それはマクギリスにとっても同じだ。全ては二人の理想のために。
二人の関係を、人は共依存と呼ぶ。