「なんて声出してんの。もっと可愛い声出るでしょ」
「ひ!ぁん…っ!」
「そういうのだよ」
「この…っ!」
事後、布団も敷かずに畳の上で雑魚寝しながら、疲労感がマックスに達してしまい私は動けなくなってしまった。なのに夏油は元気ビンビンで未だに胸を弄ってきたり、ちょっかいを出してくる。ウザすぎてその手を思いっきり叩き落とせば残念そうに切なく甘い目をこちらに向けてきた。その目は、ずるい。
「もう動けません。2回は無理です」
「お風呂入らないの?泣くほど入りたがってたのに」
「先、入ってて…」
「洗ってあげるよ、ほら」
「っひ!うわ、や、やだ怖い!」
ひょい、と、そこまで私は重くはないとは思うけれど、余りにも軽々と抱きかかえられる。低い天井がとてつもなく近くに感じて、いつもは見ることのできない視界の高さに少しだけ恐怖を感じた。
古いアパートの取ってつけたようなユニットバス。バスチェアを置くスペースすらない。冗談で二人で入る?なんて聞いたが、二人で入れるスペースなんてあったもんじゃない。
チェア代わりにバスタブの縁に下ろされて、夏油は片膝をついてしゃがんだものだからギョッとしてしまう。温まったシャワーを足先から丁寧にかけられて、膝へ、お腹へ、背中へ、最後には頭を。お風呂に入れてもらうなんて、いつぶりだろうかと、疲労と羞恥と申し訳なさと、少しばかり熱いお湯の温度で、頭がボーッとする。
ボディーソープを手に取って、つま先からゆっくりと洗われる。指の股に夏油の指が通って、広げられている感じが少し気持ちいい。
誰かに、してあげたことがあるのだろうか。
じっとりと夏油を見ていたら目が合って、「ふ、その顔」と笑われた。
「あ、」
「これ気持ちいい?」
土踏まずを撫でられ、ぴく、と体が反応した。気持ちいいのではない、擽ったいのだと言うと、まるで生意気な態度への仕返しのようにあわあわぬるぬるの手で擽られて強い刺激から逃れようと仰け反ってしまい、危うく湯船に落ちるところだった。
「ごめんごめん、あまりにも可愛くて」
「や、もう…、んんっ」
もういい、と言おうとしたのに、ぬち、と粘りつくような音。足先からするすると登ってきた長い指が、私のソコに到達した。
「ここはよく洗わなきゃね」
「ひっ、や、やだ、そこ…っ」
「ピンピンに勃ってて洗いやすいよ」
陰核をぐりぐりと押し潰されて、あまりに強い刺激に電撃でも走ったかと思うほど体が痺れ上がる。先程も嫌という程甚振られたからもう快感というよりも痛いくらいだ。それでも夏油はその手を止めない。でも痛いはずなのに私の口から漏れるのは甘くいやらしい声。私の意思とはもう関係なく溢れ出す。
「あ…っ、んんぅッ!」
簡単に絶頂を迎えて、肩で大きく息をすると嬉しそうな声で「上手にイケたね」って、耳元で囁かれてまたそれだけで喘ぎ声が出る。それでまた夏油は調子に乗って私の肩に顎を置き、ずっと耳元で私を責めてきて、毛穴の一つ一つまで性感帯になったみたいにビクビク跳ねてしまう。「いやらしいね、撫子」「こんなにかたくして」。それにまんまと反応してしまう私も私なのだけれど。
「も、も、むり、あ、あ、やだ、イキたくない…こわれちゃう…」
「壊れてよ。私の手で」
ぐち、と2本の指が私の中に入ってきて遠慮なく暴れ始めて、体が強ばる。その刺激から逃れようと思わず夏油にかきついて、でもそれも夏油はお気に召したのかより一層私の中を掻き乱した。逃げられない、込み上げてくる尿意に焦りを感じ始めた。やばい、これはこのままにしてたらやばい。力いっぱい夏油の肩を押しのけて、「本当にもうだめ!」と本気で言ったけど、夏油は分かってるのか勘違いしてるのか、浅い所を執拗に責めてきて、ぐ、と夏油の肩を掴んでいた手に力が入る。
「ほんとにや、あっ、だめっ!だめだって…!!」
「出そう?」
「で、出る!出ちゃうから!」
「いいよ、このまま」
「むり!むり、むり…ッ!!、あ゙ッ!ーーーーッ!!」
水音を立てながら、それは夏油のおへそあたりにかかっていく。私から出てきたその水分は夏油のお腹をつたい、夏油のアソコですら濡らしていた。
恥ずかしくて涙が出てくる。こんな歳で、こんな歳でおもらしとは。潮だとか尿だとかはどうでもいい。こんな姿を目の前でマジマジと見られたこと自体が死ぬほど恥ずかしくて嫌で屈辱的。
ボロボロと泣いていると「ごめんね、本当にごめん」と、キスの嵐。それだけで許してしまいそうになる私は本当にちょろい女だ。
「…夏油のも見る。おしっこしてよ」
「申し訳ないけどこんなに勃ってたら出ないよ」
「…!そ、そおなの?」
初めて知った事実。驚いた顔の私を見て、夏油は笑いながら「だから早く撫子のここに挿れてあげないと」そう言って、もう足もガクガクなのだけど私を立たせてお尻を向かせて、夏油はおしっこも出せない、もはや暴力的とも言えるソレを後ろから私の割れ目にあてがった。しばらく入口でぬちぬちと音を立てながら亀頭を濡らしていく。じわじわくる刺激に小さく吐息のような喘ぎ声が出る。もう一思いにやってくれ。と私は自暴自棄になっていた。
でもその苦しいくらいに大きなソレを受け入れてしまえばそれもどうでもよくなってしまう。
「く、…は、っ、すごいよ撫子のナカ、すごく悦んでくれてる…っ」
「んッ、あ…っ、んんッ!」
ごちゅんごちゅんとエグい音がお風呂場いっぱいに鳴り響いて、何も考えれない。もう声が枯れるほどに喘いでいる。こんな、奥の奥まで突かれて、擦られて、悦ばない女などいるのか?でも、他の女には感じて欲しくないな、なんて思ってしまう。
「撫子…っ、あッ、好きだよ、撫子…ッ」
「ッ!わ、わたしもす、すきッ、好き、夏油…ッ!」
「は、ぁ、ッもっと言って…?」
「好き!すき、すきぃ…!んぁあ…ッ!!」
「、ぁ、私も…、っく、」
夏油も、どうでもよくなりすぎてしまったのだろうか。またこんな言葉が口からついつい零れてしまって、しかもそんな時にお互い果ててしまって、もう後には退けない。最奥に夏油の熱を受け止めながら、それでも尚私はソレを離しはしまいと未だにビクビクと収縮を繰り返し締め付けている。
「はぁ…っ、ごめん、石鹸の泡、入ったよね」
「だ、だいじょぶ…も、限界」
少し硬さの和らいだソレが引き抜かれると同時に私は膝をついて倒れ込む。
まだ頭を洗ってない。
石鹸も流しきれてない。
でももう立てない。
好きって言う言葉が頭を駆け巡ってクラクラする。
きっと涙や涎でぐちゃぐちゃになった顔を後ろから振り向かせ、夏油は食らいつくようにキスをしてきて、それでまたとろん、と視界が歪んだ。
今更だが、この古いアパート。もちろん壁は薄い。しかも風呂場でなんて音が反響して、どれほど隣に漏れていたことか。
キスの最中にドンドンと荒く叩かれる玄関と怒号。苛立った夏油を抑えることもできず、私は荒い呼吸を繰り返すばかりで、舌打ちをしながら腰にタオル1枚巻いただけの夏油を見送った。