忘れるべからず


はい、それでは状況確認のお時間です。
裸の男女。ラブホテル。ゴミ箱には大量のティッシュに大量の使用済みゴム。
確認するまでもありません。黒です。完全にアウトです。

「〜〜〜〜…!」

叫びたい気持ちをなんとか抑えた。やっっちまったかあ。この二人がバトってたところまでは覚えてる。私はハイボールを次から次へと自分で注いで飲みまくって。うん、飲みすぎて記憶なくしてるわ。
ちら、とあの時見れなかった七海さんの体。うわ、ある程度予想していたけどこれは。いや、もう本当なんかご馳走様です。覚えてないのが少し悔しいかもしれない。
いやそんなことより、この状況。なにがどうしてこうなった。いやわかるよ。十中八九私のおねだりだと思う。そうじゃなきゃ七海さんが三人でなんて到底考えられない。押し切られたのだ。私に。綿菓子のように軽い告白されてまんまと転がされた時のように。

「おはようございます」
「…っ!お、はよう、ございます」

さあどうしたもんかと悶々考えていたら、七海さんが先に起きた。まだ眠そうな顔。…イイ。いやイイじゃないよ。馬鹿か私は。とりあえずどんな顔していいか分からなくて、へらりと笑った。そんな私の心境を知ってか知らずか、彼は起き上がると優しく私の髪を撫で、おはようのキスをしてくれる。

「よく眠れましたか」
「ああ…、はい、なんかもう、ばっちり…」
「昨夜は無理をさせてしまいましたから、体は大丈夫ですか」

無理をさせたって、それだけで昨日の情事を想像するだけ濡れそうなんですが。なんで思い出せない。なぜ記憶を無くすまで飲む私。はは、と乾いた笑い声しか出ない。そんな様子を察したのか、七海さんは少し顔を顰めて、「まさか」と声を出した。ええ、その、まさかです。

「覚えてないんですか?」
「……、ごめんなさい…」

素直に謝ると盛大な溜息。ホントごめん。私も後悔の溜息を思いっきり吐いた。
もう一度謝る。もう誰か私を殺して。

「いや、私が気をつけるべきでした。そうですよね、あれだけ飲めば…」
「あ、み、店…!どうやって閉めたんでしょう!?」
「しっかり自分でやってましたよ。記憶が無くなるほど飲んでも習慣づいたことは覚えているんですね。鍵は鞄に」
「は、よ、よかった…」

一先ず一安心。珈琲でも飲みますか、と聞けば淹れてくれるというのでお言葉に甘えることにした。もうやっちまったもんはしょうがない。諦めてまたベッドに横になると、背後から胸をがっつり鷲掴みにされて「ぎゃ!」と可愛くない声が出た。悟くんだ。

「小春、おはよう」
「おはよう悟くん。それは小春じゃなくておっぱいだよ」
「小春じゃん」

まるでスクイーズで遊ぶように揉みしだかれて気持ちいいのか擽ったいのか分かんないけど変な声が出ちゃって、七海さんに聞こえちゃたまらんので思いっきり悟くんの手をシバく。

「いたい」
「おっぱいはおもちゃじゃない」
「ねえ、小春のおっぱいえろいから勃っちゃった」
「やだ〜おしりに当てないでください〜」
「ほらほら」
「や、んんっ、ちょっとやめてよ」
「小春の『やめて』は『もっとして』だからな〜」
「やんッ、きゃー!なんかもじゃもじゃしてるー!」
「ほらほらほらー」

きゃっきゃっなんて子どもみたいに、悟くんとの朝はいつもこんな感じ。後ろからぎゅーっと抱きしめられて、私も満更でもなく、抱きしめられた腕をきゅうと握るのだ。
いつもはこのまま楽しく起き抜けのセックスに勤しむのだけど、今日は違う。ふと灰色のボクサーパンツが見えた。あれ。バキバキに割れた腹筋に、しなやかな四肢、その両手には、コーヒーカップ、さらに視線を上にあげると

「…随分と楽しそうですね」

鬼、かな。鬼が、いました。

「な、七海さん!珈琲!ありがとうございます!」
「邪魔すんなよ七海ぃ」

うわ、悟くん煽らないで。阿修羅だから、今の七海さん阿修羅だから。いそいそベッドから出て速やかに転げ落ちてたバスローブを羽織る。そしてちゃんと七海さんの手からカップを受け取って、にこ。営業スマイル。でも阿修羅の顔は未だに阿修羅のまま。

「な、七海さん?」
「…はあ」

なんと溜息吐かれてしまいました。やらかしたと反省していると、七海さんは自分のカップをテーブルに置いて、適当に着た私のバスローブを整えてくれた。どうやら、私に怒っているようではないらしい。そのまま優しくおでこにキスを落とされて、それだけでとろん、と惚けてしまう。なんでだろう、彼に触れられるとそこからじゅわあっと熱をもって、自分が甘い生クリームになったみたいに、蕩けてどろどろになってしまいそうになるんだ。

「建人くん…」

名前を呼んだのがお気に召したのか、次は頬にキス。私はまたそれでとろんってなっちゃって、それもまたお気に召したのか満足そうに微笑んで、頭を撫でられた。

「ちょっと小春ー。これの責任取ってよー」
「一人でなさってください。私たちはもう支度をしたら出ますので」
「えー!?」
「小春さんも早く顔を洗ってきてください。珈琲冷めますよ」
「は、はい」

あれ、何気に名前呼ばれたの初めてじゃないか。いつも貴女としか言われないけど、昨日たくさん呼んでくれたのかな。
ぼーっと歯を磨いていると、背後に気配。気配どころか悟くんがニヤついた顔で肩に手を置いてきた。未だにフルチンだ。

「はほるふんふくきはいほ?」
「何言ってるか全然わかんない」

またおっぱい揉んできて邪魔なので素早く口をゆすいでその手をどける。悟くんはテクニシャンなのでうっかり揉まれるとそれだけでぐじゅぐじゅになっちゃうからこの場でそれは勘弁して欲しいのだけど。
と思えば次はおしりを揉んできた。

「あっ、ちょ、んんっ」
「ごめん、すぐおわらせるから」
「え、だ、だめ、それは…っんぐ!」

ごちゅ
可愛くない音がした。息が一瞬止まって、十分に潤ってないそこにいきなり突っ込まれたものだから苦しくて、少し痛くて、うめき声が出る。

「あーー、小春んナカ、あったかあ〜。もっとおしりあげてよ」
「ん、ぐぅ…っ」
「キッツイよね、ごめんね?でもこれ好きでしょ」
「う、んん…っ、す、すきぃ…っ」

私も何を言ってんだか、でも間違いではないのが辛いところ。やっぱり、乱暴なくらいが私、好きなんです。
これ建人くんもすぐ気づいてまた鬼の形相で怒るんだろうな、と思っていたら案の定、お風呂場の扉を建人くんが開けて、思いっきり舌打ちをした。
だらしない顔した私と建人の目が合って、いたたまれないような、恥ずかしいような気持ちになってつい力が入ってしまい、抽挿を続けていた悟くんが「ゔ…っ」と喘いだ。

「五条さん…あなた…」
「は、あっ、七海もまざる…っ?」
「ふざけ…」

理性はとんでいた。私は目の前でズコズコとちんこをハメられながら、私のことを好きだというこの男の手を取って、「建人くん…んあ、き、キス…っ、キスしたい…っ」なんて、上目遣いの涙目でおねだりする。せっかく整えてくれたバスローブは既にもう乱れていて、突かれる度に胸が揺れている。
建人くんは諦めた顔をして、いつもの溜息を吐きながらぐしゃりと髪をかきあげた。
建人くんのあったかい舌が私の口の中に入ってくる。唾液を全部絡ませるように、舌を絡ませあって、歯列をなぞったり、ぞくぞくするくらい気持ちがいい。私の喘ぎ声を全部建人くんが飲み込んでくれて、後ろから「ほんとえっろいキスしてんな」と強くおしりを掴まれる。

「、は…っ、やっぱ、立ちバック、この身長差キツいわ」
「ひぁ、」

確かに、悟くんの身長は190cm以上。平均並みの身長の私相手だと常に中腰でいなきゃいけないから、そりゃあキツイだろう。
ふわりと体が浮いたと思ったらゴツン、と音が鳴ったと思うほど、勢いよくちんこが最奥に当たり悲鳴が出る。キュンキュンと膣内が収縮して、達してしまったのだと気づいた。悟くんに背面から両脚を持ち上げられて、私は今、悟くんだけを支えに浮いている。

「はは、イッちゃった?でもこっちのが楽だわ」
「や、やだ、悟くん怖い…っ」
「怖いよりも、小春、いいの?七海につながってるトコ、ぜーんぶ丸見えだよ?」
「ひ、ああ、」

そうだ。所謂、背面駅弁。結合部が丸見えになるような体位。脚を閉じようにも悟くんにしっかり掴まれているおかげで無理だし、それに、動いたら落ちちゃいそうで怖い。
建人くんの視線を感じて恥ずかしくて両手で顔を覆う。「見ないで、やだ」とお願いしたけれど、建人くんはじっと私のソコを見ているような気がして、ぎゅうう、とソコが締まっていくのが自分でもわかった。

「小春さん、可愛い」
「あっ、あっ、建人くん、やだ、見ちゃ、あ」
「七海もちんこバキバキじゃん。ベッド行く?小春も七海のちんこ気持ちよくしたいよね?」
「するっ、建人くんのおちんちん…んあっ、きもちよくする…っ」
「それは…反則でしょう…」
「小春はホントにえっろいからね〜。七海だけじゃ手に負えないって言ったろ?」

ずるん、と長いちんこが私の中から抜かれて、それで軽くイッてしまい、降ろされた瞬間に立てなくて建人くんに寄りかかる。建人くんは頭を撫でながらキスをしてくれて、私を抱えてベッドまで運んでくれた。
灰色のボクサーパンツに先走りのシミがついていて、もうそれを見ただけでしゃぶりつきたくてうずうずしてる。

「まだ僕の番だよ」

楽しそうな悟くんの声。四つん這いの状態でぺちんとおしりをたたかれる。私はどうしようもなくとろとろの、なんなら撹拌され白くなった膣液が太ももをつたっているようなえっちになってしまった下半身をむけて、悟くんのちんこを向かい入れた。抵抗なく再び入ってきたちんこに私の吐息のような甘い声が漏れて、びくびくと体が跳ね上がる。
顔を上げると、目の前には苦しそうなくらいパンツの中でパンパンになってる建人くんのちんこ。パンツ越しに亀頭を咥えると気持ちよさそうな声を出してくれて、しばらくはパンツの上から建人くんを堪能した。

「小春さん…、直接…」
「ん、ふ…、」

パンツから大きなおちんちんが勢いよく飛び出してきて、私の唇にべちんとあたる。う、わあ、きっとこれ、昨日私のナカに入ってたんだよな。覚えていないなんて、本当に勿体ないことしてる、私。

「は、…あ…」

ちろちろと舌先で先っぽを舐めてあげると建人くんもピクピク跳ねて、すごく可愛い。もっと気持ちよくなってほしいから、ぢゅる、吸い付くように咥えこんだ。

「ぅ、あ゙…っ、小春さん…、!」

建人くんって、喘ぎ声可愛かったんだ。その外見とは反するような声を出すものだから愛おしくなってしまって、丁寧に可愛いとは言い難いちんこを扱く。口を窄めて、舌も使うように。私はキスも評判ですが、フェラも上手いんですよ。

「ね小春、そろそろ僕も動きたい」
「ん゙…ッ!んん…!」

きっと舐めやすいようにあまり動かないでいてくれたんだろう悟くんが、痺れを切らして抽挿を再開した。そうなってしまえば自分の感じる快感に集中してしまって、建人くんのモノを気持ちよくする余裕が無くなってしまう。
建人くんのは口に含んだまま、なんとか噛まないように吐息と甘い声だけが建人くんのちんこに被さっていく。

「んああ…ッ!やだ、悟くん…それ…ッ!んんん゙!」

どちゅどちゅといやらしい音を立てて突きあげられ、襲い来る快楽にちんこを舐める所ではない。犬のように舌を出して荒い息を出しながら建人くんを見上げるとこれまた苦しそうな顔をしていたから、嫌な記憶にはなってほしくなくて、だらしなく喘ぎながら一生懸命ちんこにしゃぶりつく。

「小春さん…!ん、そのま、ま…っ!」
「あ゙ーーいく、イクよ…小春…!」
「う、うあ…っ!私も、い、イク……ッ!」

ほぼ、同時だっただろうか。こんなのAVでしか見たことないけど三人で一緒にイッて、私の膣内と口内には、生臭く、白い液体が流し込まれる。
喘ぎ声というよりは悲鳴に近いような声が出て、びくびく膣内が収縮し、頭の中がチカチカと整頓できなくなるような感覚に襲われる。私はぐったりと広いベッドで横になった。
後の二人はよくわからない、なんか二人でまた言い合っているような気もする。わたしは全身の疲労感には勝てず、ベッドでうつ伏せになると二人の横顔をしっかりと目に焼き付けて、再び目を閉じた。
今回のは、さすがに忘れていないだろう。未だにうずくアソコを無視して、私はほんのしばらく気を失うことにした。

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