飼い主と猫

とある女性が飼い猫を一匹亡くしてずっと泣いて悲しんでいて、そのせいで精神的に病んでしまった。

その女性は泣きながらスケッチブックに絵を描いていて、それを深い海に沈みながら眺めている自分がいた。

その絵に触れたくて手を伸ばしてみたけど何故か触れてはいけないと直感で思ったので触らずにずっと眺めていた。

毎日毎日スケッチブックに絵を描く女性を見かねた男性が、もう一匹の飼い猫と一緒に亡くなったねこと女性を合わせてあげるための空間を女性には内緒で作っていった。

完成後女性にその空間を見せた男性ともう一匹の飼い猫はすごく嬉しそうにしていて、女性は泣きながら嬉しそうに亡くなったねこの名前をずっと呼んでいた。


そんな二人と一匹を遠くから眺めて泣いてしまった自分は実はその亡くなったねこだった。

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