Pラチェット


「先生あのね、私今日誕生日なの」

そういって基地に来て早速目の前に走ってやってきた彼女は嬉しそうに笑っていた、彼女の肩から腰にかけて斜めにタスキが掛けられて 本日の主役とかかれていた

「そりゃあおめでとう」

素っ気なかったか?とおもっていればこれまた嬉しそうな顔をして私今年で〜歳なの、といった
人間でいえばまだ誕生日で喜ぶ歳なのかというかもしれないが、ラチェットからしてみればまだ生まれてまもない赤子同然だと気付いた時自分はなんていたいけな年端もいかぬ子に手を出しているんだと悟って絶句した

「どうしたの先生難しい顔しちゃって」
「いやなに、まだまだ若いもんだな」
「なぁにそれ…あ、もしかしてまた変なこと考えてた?」

彼女は何かを悟ってじっとりとした瞳で向かい側に立ってはラチェットをみつめた、彼は彼女の言葉を聞きつつも相変わらず忙しそうに働いている
思わずその瞳をみた彼は慌てて逸らして「別に」と返事をする
図星をつかれるとますます素っ気ない声が出るのは嫌な仕様だ

「ねぇ教えてよ先生、どうせプレゼントなんてないんでしょ」
「知ったらどうせからかってくるか、拗ねるだろう」
「いいから教えてよ」

全くどうしてこう我が強いものか、そんな所に惚れ込んでいながら思ってしまった、仕方がないと観念して年の差を感じるんだ。といえば案の定彼女は目を丸くして先生いくつだっけ?と聞かれるので400万年以上は…と曖昧な数字を取り敢えず出してみる、400万年前地球はそもそも何をしていたんだろうかと思った時人間はようやく歩き始めた頃かまだその前くらいだと知って深い排気が溢れそうになる、生まれる以前の問題だ

「そりゃあ寿命が違うんだから当然でしょ」

呆気からんと答える彼女にラチェットはオプティックを丸く小さくした手元からかわいい恋人に視線を移せば彼女はラチェットお手製の椅子の上で立ち上がるものだから危ないと手を差し伸べる、まるでサーカスで綱渡りから落ちてくるようにコロンと転がる彼女は彼の手の中でわらう

「まぁでも先生の精神年齢を反映させた場合は犯罪かなぁ?」
「勘弁してくれよ」

まぁお前さんのためなら犯罪になってもいいかもしれないがね。と思いながらラチェットは彼女の小さな白い頬に金属の唇を添えた

「これって誕生日プレゼント?」
「バカいえ今からだよ」

さぁもうしばらく待っててくれもうすぐ完成するからなとラチェットは彼女を特等席に戻してやる、君が誕生日なことくらい本当は知っていたとは口にはせず唯一無二のそのプレゼントの完成にその年上の金属の恋人は急ぎ足で取り掛かるのだった。

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