ウルトラマグナスからの呼び出しを受けたスプリンガーとカップ襲撃でも受けたのかと急ぎ足で艦橋に出向いた、そこにはウルトラマグナスがモニターを睨みつけ操縦席にはベリティが腰掛けていた

「どうしたマグナス」
「ディセプティコンの郵送船だG-9への航路上にいきなりワープしてきた」

たまたま交錯しただけだろうとスプリンガーは伝える、普段であればそれで納得ができるもののモニターで拡大すればその宇宙船はディセプティコンのものであり随分と損傷がみられた、通信自体も救難信号以外は受信していないがその船が崩壊するまでスグだろうとベリティもいう
万が一近付いた所で"ふざけたマネ"をされるかもしれないとウルトラマグナスが危惧しつつ自身の宇宙船の全兵装の標準を合わせるように彼女に伝えてウルトラマグナスは再度声をかけた

「もうあの船ヤバそうなんだけど…」

ほらね…とベリティが呆れた顔を見せると同時にそのディセプティコンの宇宙船は盛大に爆発して見せた、カップが花火をみせるために呼んだのかと口にする頃ベリティは身を乗り出してその亡骸をみつめた
そう…誰かがそのディセプティコンの輸送船から飛び出しウルトラマグナスの船に近付いてきたのだ、標準を合わせた時全員の時が止まる。ウルトラマグナスが「何デカサイクル収監されようと見違えようがない」というがその通りでベリティ以外のトランスフォーマーの彼らは口内オイルを飲み込んだ
ローマ帝国の兵士のようなヘッドパーツに見る敵を怯えさせるほどの紫と黄色の屈強なその機体、忘れられるわけが無い

「乗船許可を貰えるか?」

インパクターだ

その頃の新人達の待機室となった一室に彼らはつまらなさそうに座っていた
彼らはレッカーズのモットーやレック&ルールについてなど話をしていた、相も変わらず1番の巨体とそのオプティマス・プライムを真似た外装をしている重度のプライマス症候群のパイロは頭を抱えているが仲間達は難しく考えすぎだと口々にする
はやく暴れたいと苛立ちを隠せないガズルがザ・ジャッジを分解しては組み立て直すということを何度も繰り返すが未だ会議の終わりは感じられない、インパクターが現れたと知った時の空気のヒリつき具合は相当なものだったローターストームもこの緊張感も悪くは無いといった、そして続け様にアイアンフィストに彼は近付いて肩を抱いて問いかける

「それよりもリアンだ。インパクターの名前を言った途端顔色を変えやがった何があるんだ?教えてくれよ"先生"」
「知らないさ、リアンはポヴァの時にはいたから人間だし20年となりゃ寂しかったんじゃないのかな」
「ありゃあ寂しいなんてもんじゃねぇぜ、今生の別れをした恋人との再会みたいな顔だ」

あのインパクターが?人間と?笑っちまうぜとガズルが零したがアイアンフィストは何も答えられなかった、直接聞いた訳では無いがリアンのインパクターの想いはローターストームのいうようなものだろうからだ
彼女が彼の話をする時の寂しさと愛おしさを織り交ぜた表情はいつだって儚くも美しかった、とにかく分からないとローターストームの手を払い除ければガズルがアイアンフィストにインパクターが辞めた理由を訊くんだろ?と問いかける
インパクターがなぜポヴァの後に何故姿を消したのかは公にはされていない、大のファンであるアイアンフィストも収監理由等の詳細は知らない

「ま、一つだけ言えるのは…」

再会を喜ぶ雰囲気じゃないね、絶対。とアイアンフィストは呟いて4人は重たいドアを見つめた



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