オートボット一冷徹で残忍で冷血で人情味の欠けらも無いやつといえば誰かと問うと大抵の者が声を揃えて言うだろう"プロール"だと
それほどまでに無情な男が一人の存在を愛した、それも同じ種族ではなく人間という火花のように短い命の存在をなんて誰が想像出来たか、彼を知るものが彼女を前にしたプロールを見れば別人かと思いつつもなんだかんだで安心感を覚えることだろう、所詮彼とて一人の男であるのだと
そんな彼が至って自然にプロポーズをして彼らの言葉でいうコンジャンクス・エンデュラ、彼女の言葉でいう結婚をしたのは三年前、あの合理性しかとらない無意味な事や騒がしいことを得意としないハズの気難しい男がその女のためだけに着飾って真っ白なドレスに包まれた彼女を腕に抱き人前でキスをしたのはあの時だけだろう
だがしかしあのプロールとの結婚生活は上手くいかないだろうと周りは予想していた、何故なら彼は決して彼女を優先する訳でもなく普段通りに仕事をこなし人間からしてみれば長期間傍を離れることも多かった、仲間内で隠れて何年で離婚するかだなんて酷い賭け事をした経験もあるが横から眺めたジャズが楽しそうに「じゃあ俺は離婚しないに1000シャニックス」というものだから周りは本気で?と思いつつもプロールをよく知るジャズが言うのだからもしかすると間違いでは無いのかもしれないと思うのだった
「おかえりなさいプロール」
「ただいま、寝てなかったのか」
「うん、今日は帰ってくるって聞いてたから」
日付が変わる時間頃に帰宅したプロールに彼女は寝ぼけまなこでありながらも彼を出迎えた、プロールにとってそれだけで結婚出来て良かったと思えるほど彼女に日々の疲れが癒されている、夜分遅くに帰宅して大抵寝ている彼女の寝顔を見ては自然とやる気がみなぎると感じていたものが起きているとならば尚のこと歓喜を感じるが彼は表情には当然出さなかった
一日ろくに休みも取れずにいた為ようやく椅子に腰かけ向かいの人間用の椅子に座る彼女をみてほっと張り詰めていた気が紛れつつテーブルの上のエネルゴンキューブを口にした
楽しそうに今日の話をする彼女に異常はなかったようだと安心するプロールであるがソワソワと落ち着きのない彼女にどうかしたのかと問えば表面温度が僅かに高くなる、ますます体調不良かと疑う頃、彼女から「すこしゆっくりできるなら、ちょっと"仲良く"したいなぁなんて」というものだからその言葉の意図を理解しハッキリした誘いは嫌いじゃないと内心浮かれつつ彼はまる二日作った休憩時間に感謝しつつ夕食を共にし片腕で抱いた彼女と共にこの二人の生活の為に特注したベッドの中に沈む
それから数日後
「もうすぐ結婚記念日だね、プロールは欲しいものある?」
交際を含めてはや六年、結婚から三年目ということをプロールは当然把握していた、長い年月を生きるトランスフォーマーにとってたかだか人間時間の一年で祝い事などと思ってはしまうも嬉しそうにプレゼントを用意する彼女の姿をみれば自然と彼もその行事に参加するようになった
とはいえプロールは物欲というものがなく、彼女との結婚が唯一の欲でもあったので結婚してからはさらに欲が減ってしまっていた
だが三年目ともなれば彼も違う
「実は欲しいものがあるんだ」
「珍しい、プロールがそういうなら、なんだってシちゃう」
任せなさいと片腕をあげては盛り上がりもしない二の腕をバルクアップしてみせた、プロールは夕飯を終えた彼女の食器を片してやりつつそのまま部屋から出ていく
ものが決まっているならあとは簡単だなと思っていれば人間にとっての中サイズのダンボールと一枚のデータパッドを持って戻ってきたプロールが向かいの席に腰かけた、何かと中身を見つめてみるが彼女には何かわからずに説明を待った、急かさずともプロールが今から親切丁寧に教えてくれることを理解していたからだ
まるで重要な作戦会議のように神妙な顔をする彼は一幕置いて話す
「そろそろ子作りをはじめないか」
子作り?といった彼女の言葉に子作りを知らないか?というプロールはどこか普段よりも間抜けに感じるとは口が裂けてもいえぬ事だろう、そしてまさかそんなことを言われると予見していなかった彼女は視線を逸らしてどうしたものかと考えあぐねた
そもそもトランスフォーマーと人間の間に子供はできないだろう、というよりもプロールは子供を欲するように思わず二人で今後も生きていくと思っていたのだ、彼女自身は子供は嫌いでは無いが現実面や彼の性格を考慮すれば正直一度も考えたことはなかったことだ
人間同士の結婚では無い
「そのプロールの提案は嬉しいけど無理に子供なんて」
「無理にじゃあない、俺は本気だ…君との間に子供が欲しい」
プロールは席を立ち彼女の隣に椅子を動かした、そしてその手を包むように繋いでアイスブルーのような青いオプティックが彼女を強く捕らえた
今の生活でも満足である、子供が出来ればプロールの自由は減るしそもそも種族の違いで子供はできない、だからこそ下世話だが避妊具をつけずに行為を行ってきた筈だと彼女がいえばプロールは金属の下唇を噛み締めた、拒絶したい訳では無いが無理やり環境を変えればストレスを増やすのはプロールの方でありそれでなくとも仕事や仲間の関係で日頃から苛立ちを感じることも多いのに家庭でまで。と伝えた
「違うんだ君が俺の事を考えてくれることを理解しているが勘違いしている、俺はアイリスとだから子供が欲しいんだ、出来るかどうか自体は後で説明するが…」
滅多に何かを強請らない彼が続ける、人間とトランスフォーマーでは様々な価値観が違う、けれどプロールは出来うる限り彼女に寄り添いたいと願っていた
どれだけ二人が望み結婚という形を繋いだが、人間の結婚とは違い二人を縛るものなど何も無いコンジャンクス・エンデュラという深い魂の繋がりがあろうとも人間式のものは二人には通用しなかった、彼女が地球に戻れば戸籍があるのだから他人と結婚だって出来るそれがプロールにとって悔しくて堪らなかった、人間になりたいという訳ではなくただ彼女との深い繋がりが欲しかった
「俺はコンストラクテッドコールドだ」
重たく冷たい声で彼はそういう、その情報を知っていた彼女は知っているよ?と声を出した、サイバートロニアンは大まかに二つに分けて生まれる
ベクターシグマのパワーが溢れ自然に生まれるフォージド、反対に人工的に作り上げられたコンストラクテッドコールド である
プロールは自身が人工的に作り上げられ事を今迄なんとも思わなかった、それこそ鏡のように瓜二つの自分がいても何ら違和感も嫌悪感も湧かないだろう、だがしかしアイリスという人間に出会い恋をし愛し合う中で自分の中のオリジナルが欲しくなった
彼女と本当に結ばれることはなく、酷い物言いをすれば模造品である自分、自分の足を踏み締めて彼女との間に強い繋がりを欲しくなったのだ、自分の遺伝子と彼女の遺伝子を引き継いだ"子供"を
道具と思うのか思われるのか分からないがそれでもよかった、ただ自分にとって唯一の繋がりを欲したいとエゴイズムを主張した、押し黙る彼女に簡単に理解しろ受け止めろとはいえず彼女の手に添えられた金属の手を眺める彼女のつむじを眺めた
「…できるのかな、私たちに」
「子供が?」
「それもだし、子育てもだけど…私一人で育児出来る自信無いよ」
「馬鹿いえ君一人にさせるわけないだろう」
「だってプロールってば最近特に遅いし帰ってこないことも多いし」
「それはだな」
表情を暗くす彼女にプロールは素直に育児休暇の取得の為であったり、万が一この話に同意してもらうとなった場合に子供を作るための研究開発をしてもらっていたからだという
彼のその言葉に本気で子供が欲しいのかと驚きを感じつつ見上げれば大きなその唇が手の甲に落とされる
「アイリス、俺は君とだから欲しいんだ」
ここまで言われてノーと言えるほど拒絶する理由はなかった
そしてダンボールの中身は結局何かと気にした彼女にプロールは「計画的に子作りをしていくための道具だ」といった
プロールの子供を欲する気持ちは当然本気であったらしく毎朝起きる度に彼女の体温を精密に図り、どれだけ仕事が忙しくなろうが三食栄養バランスを計算したものを用意し、妊娠に向けた薬なども取り寄せている程でありまず三ヶ月間でしっかりと基礎体温や生理周期の把握をハッキリさせた
「…っう"」
「プロール大丈夫?やっぱり薬の調整変えてもらった方がいいんじゃ」
「平気だ、気にしないでくれ」
当然負担というものは女性である彼女にだけ本来いくものであると思われたが肉体的に負担がかかっていたのはプロールの方であった、アイリスが妊娠が正常に出来ると分かってしまえば後はプロールに子供を作る為の遺伝子を混ぜる事だった、当然人間では無いため彼の遺伝子を人間に限りなく近いものに変化させそれを彼のオイルと混ぜ合わせ馴染ませる、そして人間達が通常行うように行為をして着床させるということだがそれをする為に開発された薬というものは副作用が強くプロールを苦しめた
アイリスは口から血の様にオイルを垂らし嘔吐する彼を見ては本当に必要なのかと疑問を抱くプロールはやめなかった、当然二人の間に二、三度の行為で出来るわけがなく毎月彼女が規則正しく生理が来てしまうことにプロールは頭を悩ませた
「本当の人間の夫婦みたいだね」
「…もっと難しいがな」
「地球の友達もよく不妊で悩んでたから、私には縁がないなぁって思ってたの」
「人間もやはり簡単にはいかないか」
「そうだよ、人間同士でも難しいことを私達はしてるんだから仕方ないよ、これだけプロールや周りのみんなが頑張ってくれてるんだから長い道のりでもゴールはあると思うの、苦しんで欲しくないけど頑張ろう」
彼女が悲しんでいることを知ったのは半年目にしてだった、ある日プロールは珍しく仕事が長引き帰宅したその日トイレの中で啜り泣く彼女の声が聞こえた
どうしてなんだろ、なんでなんだろう、まただ…私の約立たず。
そういった言葉にプロールはトイレのドアを叩けずに知らぬふりをしてキッチンに立ちシンクの中に口内にせりあがってきたオイルを吐き出した
「大丈夫プロール?」
「あぁ大丈夫だ、それより遅くなってすまない」
「ううん、平気だよ…それよりプロールあのね、今回もダメだったみたい、ごめんね」
赤く腫れた目を隠すような彼女にプロールは堪らず抱き上げて顔を寄せた、自分のエゴで彼女を傷つけていると自覚していながらも諦めきれない気持ちがあるからだ
きっと彼女から「もうやめよう」と言われたならば終えられるがそんな弱音を吐かなかったのは彼女自身も欲しいからなのかはたまたプロールを想っているからか
そんな日々を過ごして何度目かのその時期が来た
仕事を早めに切り上げてプロールはホイルジャックの元に行けば彼はそろそろ結果が出てもいい時期なんだがといい薬を手渡した、プロールが子供を欲しているのを知るのはラチェットやホイルジャック、パーセプターといったいつも通り彼の思考を知る面々ばかりである
元より妻のアイリスのことも知っており定期検査に来る度に上手くいかなかったと儚げに笑う彼女に成果が実って欲しいと思うのは仲間として当然であった、はじめこそ集められたこの企画の仲間達はプロールの話に正気を疑ったが彼が頭を下げたものだからあぁ本気で彼女を愛しているのだと知り素直に協力した、普段からほの暗い計画ばかりの中で少しは為になることなのだから彼らにとっても胸は軽いものだったろう
「今日もとっても美味しいよ、ありがとうプロール」
「よかった、味が濃いものばかりもどうかと思ったが口に合うならいい」
「いつも細かくレシピ見て作ってくれるからお店の味みたいだよね、昔のプロールのご飯が恋しくなっちゃう」
「あんまりからかわないでくれ」
そもそも今だからこそ縮小機能を利用し人間と同じサイズでの器具を使い食事提供をしているがはじめの頃はそうではなく、レシピについても理解が及ばず自己解釈の末真っ黒な手料理を出したことを彼女は楽しそうに話すが彼は反対に気まずそうに視線逸らした
食事をとる彼女を前にプロールは珍しく落ち着きがなく指でテーブルを叩いていた、何かを言いたいのだろうと察して彼女は言葉が出るまで静かに食事をした
「もし年内で無理だったらやめよう、どうしても欲しければCCを作る技術を応用してどうにか出来るだろうし」
「どうしていきなりそういうの」
「俺が苦しむのはいいが、アイリスが苦しんでいる姿を見るのが辛い」
周りは彼を情のない冷血漢というだろう、だがしかし愛する者の前ではただのしがない普通の男でしか無かった、傷付けば苦しみ喜べば嬉しくなる、そんな単純な思考に切り替わってしまうのが愛というものだった、仮に彼女が居なくなろうとも彼はシャットダウンするその日までスパークを捧げるのは彼女だけだろう
「そうだね、プロールが苦しんでるの見るのも辛いし」
「俺から言っておきながらすまない」
「いいよ、それよりその今日は時期的にアレ…だから、今日はスル?」
「…あぁ先に洗浄してこよう」
互いに一通り一日のことを終え薄暗い明かりの下、ベッドの上で座り互いに向き合っていた、この活動を始めるまでそこまで身体を重ねなかった二人だったが随分とするようになったものだといつも思う
オレンジの照明に照らされた彼女に優しく口付けて髪を撫でる、その掌に拡がる髪の感触はいつも心地よく指の間接パーツに挟まらないようにと出来うる限り細心の注意を払いつつ頭から肩に落ちたプロールの手は彼女のワンピース型の寝巻きの釦に向かう
ちゅ…ちゅ…とあまい啄むリップ音が部屋に響く中釦が外されていき薄暗い証明の下に彼女の肌が晒されブラジャーをつけていないインナー姿の彼女を見下ろす
「脱がすぞ」
彼の言葉に頷けば肩から簡単に抜き取られベッドの下に落とされる、耳元を口付けて首筋に顔を埋めるプロールのボンネットに彼女の胸があたり潰される、所詮機体を縮小させるだけの機能であるため二人が抱きしめ合う時大抵腹部にすき間が空いていた
薄手のインナーワンピースを押し上げるように主張する胸元にプロールは手を差し伸べ包む様に掴んだ、やんわりと綿菓子に触れるように優しく形を変えて彼女の顔をみつめた
「ンッ♡あ…、ん♡」
「少し張ってるが痛くないか?」
「大丈夫、だよ…こっちも脱ごうか?」
そういう彼女にプロールは無言で肩からキャミソールの紐を下ろせば彼女は急かされたことに笑って足元に布を下げていく、座っているせいで腹部で止まった衣類を彼が優しく脱がせてやればパンツ姿の彼女がプロールを上目遣いで見て、続きを…と誘いかけた
トランスフォーマーにとって接続は不要な事だった、繁殖する訳でもなくただ快楽の為だけサーキットスピーダーなどと同じようなものだ
プロールの性格上過去に彼に興味本位で絡んでくる連中は少なからずいたが相手にしなかったゆえ異種族であるアイリスが彼の全ての初めてだった、不要な物はシないという彼はやはり淡白で彼女に誘われない限り彼がベッドに誘うことは無かった、アイリスもそれを理解しており元からそういった欲が強くなかった為彼を誘うことは多くはなかったが今こうして毎月決まった期間に数日間行うためか気付けば互いにこの行為に夢中になっていた
「っプロール♡っ…」
胸元に顔を埋めるプロールの頭を抱き締め彼からの愛撫を必死に受け止めた、舌で嬲り指先で器用に刺激していけば彼女の乳頭は排卵日が近いおかげで普段よりもぷっくら♡と膨らみつまみやすくなっていた
プロールは彼女に見えるように舌を伸ばして転がせばぴくりと肩が揺れる、胸先など感じることはなく今までは触れてくる彼の頭を撫でながら男の人は種族問わずに好きなんだと笑っていたというのに
「だめ♡だめ…♡プロール、もっおっぱい…やだ、あ♡」
プロールという男は何処までも努力を怠らない、彼女の為ならばどんな資料も馬鹿らしくとも目を通し実践した、そのせいか必至に自分にしがみつき聴覚センサーに近い位置で声をあげる彼女に酔わされながら繰り返し吸い付いて舌先で押し潰したと思いきや優しく撫でて、もう片手で包んだ胸を何度も揉みつつ人差し指の先端でピンッ♡と弾いたと思えば、かりかり…♡と引っ掻いた
「や、きもちい♡だめ…♡7
うっとりとした声を出す彼女の足元がモゾモゾと恥ずかしげに動いているのを彼は見下ろせばふと彼女の細い手が伸びて彼のハッチを指先でノックした、プロールはコネクタのパスコードを入力してハッチから取り出してやり胸元から顔を離せば恋しそうな唾液オイルに塗れた乳頭が震えていた
だが彼女が望んでいることを知っているプロールは足を伸ばし手を後ろに付いてまるで無抵抗だと言わんばかりの格好をした
「舐めていい?」
「あぁ、程々にな」
「うん…頑張ります。」
経験差でいえばプロールよりもアイリスの方が多かった、そりゃあ彼女は出会った頃には成人の女性であり地球での出会いであったゆえパートナーが過去にいた事もある、そこにこだわりは無いが多少の嫉妬はプロールとてあった、その都度彼女は慰めなのかからかいなのか分からない「宇宙人はプロールがはじめてだよ」などというのだ、全く困った女だとプロールは呆れてしまう
人間の形によく似ているがどちらかといえば金属であるのでラブグッズに近いコネクタに手を這わせた彼女はプロールに顔を寄せる、何も言わずにコネクタの先端のオイルを拡げるように上下していけばプロールは堪らずに「はぁ…」と重たい排気に似た声を出す、興奮しているのは互いで彼女の吐息は彼の聴覚センサーにハッキリと聞こえており、センサーにかけずとも心拍数が上昇している理由は興奮からだとは理解していた
彼女はゆっくりボンネット下に頭を隠してしまう、上下する頭と共に感じる短いパルスが彼を支配していく、自然と彼女の頭に手を置いて髪を撫でるのは手持ち無沙汰であることと労わってのことだ
「はぁ、上手いなアイリス」
「ほんと?気持ちいい?」
「あぁとてもな」
口を離してボンネットの下から出てきた彼女は嬉しそうな顔をしていた、機体縮小をしても体格差がある故にコネクタを口で咥えることが得意でなかった彼女も回数を重ねそれとなく慣れてきたらしく拙さも減り、ただプロールに快楽を与えた
「練習したかいがあったかな」
「どこで何を」
「気になっちゃうんだ」
意地悪を言う彼女だが決して不貞を働いていないことは知っていた、それだけは断言ができる
プロールの膝の上に座って手を伸ばし唾液とカウパーオイルで塗れたそこは滑りが良くなっており、くちゅぐちゅ♡と粘着質な音を奏でる、彼女はその間も楽しそうにプロールの頬や唇の端にキスを落として笑うものだがプロールの心中は先程より穏やかではいられなかった事が表情に出ていたようでネットの映像と記事だよと囁いた
「分かってたさ、それよりもういいから次は俺の番だ」
「あっ♡…まだだったのに」
「限界だったんだ、どうせ射精すならココがいい」
そういって転がした彼女の薄い腹を撫でれば彼女も静まり笑みを返した、プロールの白い無機物の手がゆっくりと降りてきては彼女の足を、恥部を開いた
「えらくドロドロじゃないか」
胸に触れられただけだろうというが彼女がこうなっていること、そしてそれが自然なものだということを理解していながらプロールがいえば視線を逸らして「だってプロールが」と消え入りそうな声でいう
彼女の溢れた潤滑油のようなそれを指で掬っては全体に馴染ませるように表面を撫でる
「…ん、ぁ♡」
「今日も沢山イかせるから頑張るんだぞ」
ジンクスなのかもしれないと彼女は思うものの女性側の性的興奮等により妊娠率が変わるとされていた、それは単純に精子を受け入れやすくするからだとされておりプロールはそれを知ってから妊娠活動をする前よりずっと彼女に奉仕をした、そこまでせずとも大丈夫だという彼女は自分がプロールに奉仕していないことが申し訳ないことと単純な羞恥心からだった
だがしかし子を欲するのは互いに同じで受け入れ毎度しつこい程の責め苦を感じた
「っ♡あっ、んっ♡んん…だ、め♡ぷろ、ぉる」
「またイッたな、これで二回目だ随分イキやすくもなったようだな」
「いわっ、ないで♡あっ、あ…だめ♡とめて、指…とめてよ♡」
「ダメだ、連続で何度もイッて受け入れる準備をちゃんとするんだ」
プロールの中指と人差し指が彼女のなかに沈み、ぐいぐいと内側の彼女の弱い部分を責めては分泌液が次々と溢れて彼の指を汚す、彼女の背中に腕を回し支えつつ奥に指を進めては長い指先はコツン♡と簡単に最奥に当たってしまいアイリスは堪らずにプロールの胸元に顔を教えつけて耐えようと足掻くがそんな彼女を見越して奥を何度も指先でノックすれば堪らず彼女は乱れた髪の隙間から彼を見つめる
「ぷ、ろ…る♡イク…イっちゃうの♡きもちぃの。だめっ、あ♡」
「まだだ、もっと…もっとイかせてやるからな」
ナカも外も胸も腹も唇も全てをプロールは愛した、肉体的な繋がりも精神的な繋がりも全てを欲したいというのに結果が上手く出ないことに焦りを感じながらもこれ以上彼女を苦しませたくなかった
「アイリス…平気か?」
「ぁ…♡ふ…ぁ♡」
ぐしゃぐしゃになったシーツの上で身体を震わせ声にならぬ声を上げる彼女は何度絶頂を迎えさせられたことか、顔に張り付いた彼女の前髪を退かしてプロールは優しく唇を重ねた、自分のものとは違う柔らかく弾力があり甘い唇が愛おしく感じつつもまるでマーキングのようにコネクタを彼女の腹に押し付ければ彼女の腹部は粘着質なそれによって汚される
期待しきった互いの異なる瞳が交わり合えばプロールはその足を掴み自分の身体を割って入らせ散々解した入口にコネクタを宛てがいゆっくりと沈めた、苦しそうな彼女の籠った声を聞きつつ最奥まで進めたあとプロールは彼女を見下ろし今日はどうしたいかと問いかける、優しくゆっくり進めたいか、はたまた激しくされたいのか、毎度彼女に尽くす為ならばどんな行動だってとる事が出来た
「…シて」
「すまない、聞き取れなかった」
「赤ちゃん、できるくらい沢山シて」
年内で出来なければ一度諦めようと告げたのはプロールだった、だがその年内というのはもう一、二ヶ月しかなかった
効率が悪いとプロールも自身に思っていた、本当に子供が欲しいだけならば彼女の血を貰い遺伝子組み換えをした上で試験管ベビーで行えばよかっただけだった、けれど彼女が母になる姿を見たいと自分たちで一から協力し合いつくりたいと願ったのは全てプロールの欲望だった、子供が欲しい繋がりが欲しいというが子供にとってそれが幸せでは無いかもしれないと悩むこともあった、そしてそれを強いられた彼女はいつだって優しく彼を包み込むゆえに断らなかったのかと思っていた
その彼女は手で顔を覆いながら泣きそうな声でそう呟いた、コネクタを締め付けるそこは二人の愛を明確に表して子を為したいと願っている
「プロールとの、赤ちゃんが私、欲しいの…だから、中に沢山注いで」
絶対に出来るまでってきっとプロールなら分かるでしょう?と彼女は赤い目で微笑んだ、プロールは彼女の手首を掴んで強く抱き締め腰を打ち付けた「あっ♡あっ♡」と短い声が部屋に響く中オレンジライトの下でプロールはいう
「当然だ、孕ませてやるさ俺とお前との子供を必ず作ろう…いくらだって抱いてやる、注いでやる、愛してやる…好きだアイリス」
「はぁっ、あ♡きゃ、ぁ♡…ん、くっう」
トランスフォーマーには不要なこの行為、彼女と出会う前ならば要らなかったはずの欲望、全てがプロールにとっての計算外でありながらも愛おしさだけが増していった
「アイリスっ射精すぞっ」
口淫をされた際に限界を感じていたプロールは早々に彼女の中に熱い種を注ぎ動きを止めたがすぐ様冷却ファンで落ち着きを取り戻しては彼女を四つん這いにさせて背後から強く打ち付ける、ベッドの縁を掴めば二人の行為の激しさを表すように軋んだ音が響く
「はぁ、あ♡イクッ。うしろ…すきっ♡」
「あぁ…気持ちよくなってくれ」
背後から腰を掴んでいたプロールは彼女の声を聞いては強く背後から抱きしめて胸を掴みもう片手で顎を掴み無理やりにキスをしてやればそれだけでコネクタを強く締め付けた為絶頂しているのだと知る
何度も何時間も二人は繋がり合う、決して数だけが全て出ないと分かっていても情熱を止められなかったからだ、正常位で腰を揺らすプロールに手を伸ばす彼女を見下ろしては愛おしさを強く感じる
「ほし、ぃの♡♡プロール、との♡♡あかちゃん、ほしいのっ♡ぜったい、ぜったい…ほしいよ♡♡」
「俺も、俺もアイリスとの子供が欲しい、お前によく似た愛らしい子が欲しい、愛してる、愛してるんだアイリスッッ!!」
「わたしも…好き♡好きっ♡あっ、あぅ…♡イクッ、だめ♡」
「俺も射精すぞ、ちゃんと受け止めろ、俺の全てを赦してくれ」
子宮にピッタリとコネクタの鈴口を充てたプロールは彼女の強い締めつけと同時にオイルを注いだ、どく…♡どく…♡と注がれる感覚を味わいながら女の目をした彼女を見下ろしてプロールはただ静かに「愛している」と呟いて抱き締めた
近頃プロールは落ち着きがなかった、それは他の仲間たちから見ても当然でまた何かしら彼女のことであったのだろうと予想しては彼の怒りの矛先になりたくない為知らぬふりをした
いつも通りに自身の業務を終えて帰宅する、今月もまたダメだったのだろうと何も言わぬ彼女がトイレから出てくるのを見て感じ取る、もう薬や妊娠活動の為の道具は一度片そうと考えつつ彼が食事をしようとする横にやってきた彼女はソワソワと落ち着きがなかった
「どうしたんだ?夕飯ならいつもの時間に」
「その、プロールあのね…これ」
小さな細長い棒状のものは毎月みている検査キットであり、それがなんの検査キットであるのかは二人には言わずともわかっていた、プロールがオプティックカメラを拡大させて眺めたあと彼女の顔を何度も見比べる
嘘だ、そんなまさか…と彼が口に出すものの彼女は照れくさそうに「出来たかも」というものだからプロールは口を開いてほうけた顔をする、気付けば彼女が小さいと感じる頃あまりの動揺から縮小機能を切ってしまったのだと感じるがあまりの出来事に再度機能を入れることも忘れて膝をつきみつめもう一度検査キットを貰いみつめる
「生理も予定日からもう来てないからあの日から…ってなれば多分もう三、四週目くらいになるかも」
「十九日だな、ダメだアイリス動くな座れ頼むから何もするな今すぐラチェットに連絡、いやその前に本部に連絡して産休育休の手続きと…それと」
それはきっと数百万年において一番の動揺と喜びであるだろう、慌てふためくプロールに彼女はまぁ落ち着いてと声をかければ彼女を見下ろす、そして言われるがまま手のひらに乗せて慎重に彼女を同じ目線の高さに持ち上げる
「パパになるかもしれないんだから、もっと落ち着こうよ」
「そうだな、俺としたことが動揺した…そうだ悪いが少し顔を寄せてもいいか?」
「うん、どうぞ」
キスでもされるのかと思いきやプロールは彼女の薄いまだ命が宿っているのか分からない腹に聴覚センサーを押し付けた、そして少ししてから顔を離して彼女を見つめた彼は言う
「腹を蹴ったかもしれない」
まだ一ヶ月もたってないのに有り得ないよと笑いそうになりながらもきっと彼はいい父親になるだろうオートボット一冷徹で残忍で冷血で人情味の欠けらも無いやつなんて思えないほどの優しく暖かな人に
彼女を片手に通信をしたプロールは彼女を見下ろして明日からは家にいるというものだから仕事は?と告げれば二十年は育休を取れるように調整してあると告げた為こりゃあ女の子だった場合どうなるやら…とお腹の中のまだ形もなっていない小さな命に苦笑するのだった。
2024.01.31 いい愛妻の日
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