カルナ




男にしては細い指先が肌に触れた、見た目に反して彼の体温は高く、ふと見つめて絡み合った視線は熱く
彼の胸元の宝石のようなそこに指を触れた
優しくそして硝子細工を扱うように彼の手は頬を流れ首筋を撫で服に手をかけた


「…カルナ…私、初めてじゃないから…平気よ?」


丁寧なその一つ一つの行動がため息が出そうなほど美しく
けれど、焦れったくてたまらない、愛おしいと感じて愛していると伝えた彼と出会った二度目の人生で初めて抱かれることになるのだから


「すまない」

「カルナ?」


いつものような雰囲気でないのは勿論だが、彼の表情には困惑と焦りが混ざっているように思えた


「初めてだ、お前を抱くのが」


だからどうしても怖くて仕方が無い、優しくしてやれないかもと焦っては指先は肌に触れた
鎖骨に彼の指が流れ豊満な乳房を包んだ、むず痒く焦れったいその触れ方も愛おしく、彼の舌が触れた


「…ぁ」

何度も彼の舌で転がされた突起が求めるようにはしたなく主張する
甘い吐息が小さく漏れて、彼の首元に手を添えて彼の柔らかな白い髪が手を擽った


「甘いな、魔力か?」

「そう、かも…いや?」

「違う、心地いいくらいだ…」

顔を上げた彼の唇が首に触れては赤いあとを薄く残す、こんなことをするのかと意外性に駆られながらも嬉しさは隠せずに残していく彼の髪を弄ぶように触れる
時折当たる彼のピアスが冷たく、けれど確実に自分の体温は上がっていく、初めての性交ではない
それこそカルナに出会う前に何度もほかの男と交際をしていたのだから
彼の指が谷を割るように間を流れた、少しだけ濡れた蜜が彼の指に付着して、足を開く


「初めてだ、痛くする気は無い」


ふと言われ、思わず彼の顔を見つめた
真剣な眼差しに冗談をいうような質でもない人なのは良くわかっていた、手を伸ばして指先が彼の手に触れては自然に身を任せて顔を寄せ合い口付けた
触れた薄い唇から小さく出た舌が踊るように絡み合う、彼の細い腕をとってゆっくりとベッドに寝かせる


「貴方より経験があるのよ、私のことなんて気にしなくていい」


身を委ねただ優しく愛を体で伝えてくれる彼に愛されるだけで心臓がメルトダウンを起こしそうなほど熱くなる
自身の太ももに触れた熱い肉棒にいつもと変わらぬ冷静な顔をしていても彼も自分に興奮を覚えていてくれるのかと思えば、思わず嬉しくなる
文句を言わずにはしたない女のように彼に触れた、嫌悪され恐れさえ忘れてしまう程抱かれたがるその本能に、昔どれほど彼を望んだのか思い出しそうになる
まるで太陽に手を伸ばしていた気持ちだった、届かぬのに何度目かの挑戦でようやく手に入り交わり会える、それが幸福以上の何者であろうか


「…いい?」

「あぁ、頼む」


その言葉に恐る恐ると目に映る彼の肉棒に舌を伸ばす、甲頭に舌を這わせでゆっくりと全体を味わう
ふと見上げた彼の顔はまるで溶けた初々しい娘のように愛おしく可愛らしい顔だった、快楽に身を任せて、溺れそうな手前のその表情が胸を締め付ける

それだけで澪の膣内は溢れんばかりに潤う、時折足を擦り合わせるだけでそこから小さな音が立つのさえ聞こえてしまうのは聴力の問題でありたいと願う
それでも目を細め今快楽に飲まれる愛おしい人のソレに手のひらを重ねて指先がなぞる
唾液で濡れたそれに滑りがよく、先端から溢れた白濁を指先で掬う


「…ぁ…すまない」

情けないよう彼の声もこの行為だけでしか聞けないのかと思えて心地よかった
自分だけの知る言葉に声に表情、特別だと勘違いしてしまいそうになる、指先のそれを口に含み苦味のあるそれが心地よかった

「ん、いいから咥えるわよ」

一度そう言って根元付近まで口の中に加える
同国の人間としかしたことのなかった故に感じるのか大きいソレに思わず目頭に涙が貯まるのを細い指が撫でる
目を合わせれば優しく細めて笑う彼の手がようやく落ち着いたのか頭に来て優しく撫でる、子供のような扱いであれどそれは心地よくて懐かしかった


「…はぁ、いい」

妖艶なその声に腰が崩れそうだと思える、上半身を起き上がらせた彼に気にもせず愛撫をしていれば、手は体に触れる
余裕が出てきたのか、それとも愛撫されるのだけでは男としてと思えたのか、彼の指先が体を舐め回すように動く、胸の先端を…全体を、背中を…腹を、下腹部を撫でて、濡れそぼるそこに指が触れては優しく撫でられる、焦れったいそれさえも心地よく、彼を思いながら口を進めた
互いが交わるように求めては蜂蜜のように溶ける、厭らしい音が響いては彼の指先がゆっくりと中に入る、慣れたそこに1.2.3本と進んでは中を探る

「ッぁっ!」

思わず口から離した途端に声が溢れ出た
見上げれば彼の目は細められまるでいたずらに成功した子供のようだった
笑うことが多くもないクセにこのようなところで笑うなんて…思えば抱き上げられ、膝に乗せられる
向き合った形で首筋をまた撫でる
抱きしめる腕と反対に空いている手はしっかり愛撫を再開し始め、まるで動物の求愛のように性器が擦り付けられる


「カルッぁ、チョッ」

「ここか、わかった」

ここで冷静な頭をもっていたら、何がわかったんだと文句の一つもいえようことだろう、けれどそんなことは無理で、ナカで動く指先に全ての意識が持っていかれる、ヒクヒクと動き出して快楽のピラミッドの頂点が光る、彼の細い体に抱きついて背中に爪を立てぬように必死になる


「あっ!あっっ!あっはっぁン…ン」

全身が熱で溶けそうだ、魔力が回っているからか熱が上がっているのかと問われれば両者だ
カルナの手が前髪触れてそれを横に流しては優しく額にキスを落とされる


「よかったぞ」

「…はぁ、まだ、これから…でしょう」

前座でこんなに長引くなどとはと思えてもこんなに気持ちの良い行為は久方ぶり…いや、初めてかもしれない
指先が絡まり合いゆっくりと彼の熱の持ったままのそこに彼女の優しい花園が触れては入る
厭らしい程過激な音も、互いの蕩けた表情も全てが獣の餌のようになった
心地良さに壊れてしまったらどうしようか…なんて思えてしまうほどに幸せな時間だ


「痛いか?」

「…ううん、気持ちいいわ…カルナは?」


全てが入りきった中で落ち着いてカルナの言葉を脳内で処理する、幸福なんて言葉で測れるものかと思えて、彼の肩に腕を乗せた、優しく回される腰の手が嬉しく思えるほどだ


「あぁ、死ぬかもしれないな」


優しく笑う彼の言葉の意味に目を丸くした
大袈裟な言い方でもそれは彼の本当の気持ちだろう、返事など出さずに彼に唇を重ねた
優しい挨拶のように触れるだけのそれが胸にはいっぱいだった


「…カルナ、私、あなたを愛せた今も昔も…幸せよ」

あの日あの時全てを捨てて彼を選んだことは間違いの無いことで、親友であり初恋であった彼を捨てても選んだこと、後悔はなかったとは言えなかった
けれど次の世界で同じ人を愛し、そして生前一度も出来なかった行為をして、愛をまた求めては捧げれるこの行為にそれ以上望めるか、まるで幸福に押しつぶされて死ぬのではないだろうか


「澪、俺はお前を愛さなかった時間は1秒たりとも…今も昔もない、それだけは確かだ」


そういった彼が優しく指を絡め答えるように手を交わらせれば、行為は再開された
満たされすぎていてこのまま本当に世界は消滅するのではないのかとさえ思える
快楽以上に互いの想いが何よりも心地よかった、愛した夫としてまた会えたことが奇跡であるのにまた愛を伝えあえるのかと思えば余計幸せだった


「っ!ああっんっ、はぁっあ!かるっなっ、あ」


必死に彼の背中を抱きしめて彼の白い髪が顔に触れるくすぐったさが心地よかった
耳元で聞こえる小さな声も、名を呼ばれることさえも
何度も繋がるそこが心地よく、求めてしまう
声も、表情も、言葉も、まるで強欲の化身のように愚かにその心地良さに溺れる
優しく熱い瞳で髪をかき乱して、胸元に口付けをし、色欲の神のように色っぽく彼の吐息が吐かれる


「…ハァ……澪…」


小さく、低く彼の声が聞こえた
背中を抱きしめられて彼の優しい声がいう


「愛してる」


その言葉だけで自分は何も間違っていなかったんだと証明される気がした、背中がゆっくりとベッドについて、彼の腰に足を回す
何度もキスをして、好きだと言い合うようにナカを繋げた、握りしめた互いの手に力を込めて愛していると呟く


「んっあっ!かるっぁら、も、むっぁり」

「あぁっ、俺もだ外でいいな」

「っ、ぁやっ!中でだしっ、てだいじょ…っぶだ、あっら!あっンンッ!かるっ!!」

カルナの体が近づいて密着する、彼の頭に手を伸ばして髪を掴む、優しい白い色に細い指先細い線のように美しく華奢にも見える男の身体
互いの熱がオーバーヒートしそうな程にぶつかり合い、彼女の中で果てるそれが感じられた
サーヴァントとマスター関係にある以上今は殆ど魔力の塊だ、熱の塊のように熱いそれが注がれ、自分たちの快楽の果てに行った今息を整えるのに必死だ


「…はぁ、カルナ、気持ちよかった?」


なんとか身体を起こして、初めてであったと思い出した男にそう問えば、彼は迷わず腕を引いて自分の胸の中に彼女を抱いた


「新しい澪の一面がみれたのは、よかった」


そう笑う彼に思わず今更恥ずかしくなり##は彼の胸に顔を埋めた
そんな彼女を見て柔らかく髪をなでながら言葉をいう


「いつまでも、愛してる澪」


あの時言えていなかった言葉を、今の時だけは何度でも伝えてやるというように、カルナは澪の手を握り眼を閉じるのだった




- 9 -
←前 次→