東方仗助
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見上げてくる瞳は小動物のように丸く
日本人ではない分、(個人から見て)まるで人形のような作りの顔
小さな背丈に、細い体
全てが違う形に色だった、表情を崩さず見た目とは違う落ち着いた大人の女らしい人
小さく柔らかな唇から漏れる声は普通で、高くも低くもない、女性的といえばわかり易いものなのだろう
「仗助…?」
恋人になって3ヶ月が過ぎれば大体の事は出来てしまう、初めてだとしても頭の出来の悪い男子高校生に自制心などはない
惚れた女を前に見つめるだけでいれた方が良かったのかもしれない
そして彼女があまり男に囲まれた生活をしてなければ…もっと「東方仗助」は悩む事はなかったのかもしれないだろう。
親のいない東方家の自室に恋人と2人限りで、おまけに恋人は膝に乗ってのんびり眠りから冷めた。寝起きのせいで少し熱っぽくなった瞳がえらく彼には厭らしくみえてしまう
「起きたんっすか?」
「困らせた?」
「大丈夫っすよ、それに##さん暫く忙しかったっしょ?」
こんな彼女とて暇ではなく、空条承太郎の補佐のように助手のように調査という名の仕事を今はしているのだから辛さは理解できる
表情にもあまり出さなければ、感情そのものさえ出さない
最初こそまるで氷のような人だと思ってしまっていたのは仕方の無いことであろう
警戒してるだけだ問題は無いと最初に言われたものの感じはあまりいいとは到底言えるわけがなく、得意な人間ではなかった
けれど彼女は時折懐かしみいう
「よく…似てる、目も性格も顔もあの子に」
「擽ったいっすよ、それに崩れたじゃねぇの…ったくもー」
「ごめん…けど仗助の髪の毛ふわふわで気持ちがいいから」
寝ぼけ目で手を伸ばした彼女はリーゼントを撫でて小さく微笑む
自分の父の若い頃を言っているが嫌な気持ちはさほどない。
だが恋人としてやはり少しだけ嫉妬心は出てしまう、腰に回していた手を強めてしまい肩に顔を埋めて
顔に触れる柔らかなファー素材が気持ちよく肌を刺激してそれに混ざる彼女の甘い香りがえらく心をかき乱す
「イヴァンさん…キスしていいっすか?」
まるで待ち焦がれている犬のように肩に埋めた顔を、小さく上げて見上げるように、上目遣いで聞いてみた
彼女が嫌がることをするのは男の恥であるのはわかっていた仗助は何に対しても聞いてやった
答えることなく小さく頷くイヴァンに小さく微笑み、頬を…鼻先を…額を…耳たぶを…たくさんの場所にリップ音を撒き散らす
最後に一つ唇にキスを落とした、小さく目を開ければ固まり俯向く彼女はもう何度もしているこの行為になれないらしい。
「イヴァンさんもうちっといいっすか」
「ちょっと、だけなら」
重ね合わせた手を握り合い、キスをするたびに小さくその手は警戒するかの如く力が込められる、痛いわけではなく赤子は差し出された小指を掴むかのようなものだ。
囁くように口付けの合間に言われる名前が心地よく、腰に手を回しては少しだけ抱き上げて向き合う形にする
必死に自分に応えようと何度もキスをする年上の恋人が愛おしく思えてしまう
「いっすか?」
部屋に響くような自分の声に背中がゾワゾワと鳥肌のようなものを立てる。
彼女は声を挙げず小さく頷いた、先程と違う口付けは互いの酸素を欲するように何度も求め合う、交わる舌が絡み合いまるで獣みたいに唾液がぽとりと落ちるのも気にはならなかった
馬鹿な子供であるがゆえ、彼女のすべてが自分の興奮材料となる
暑苦しい夏だとしても決して服装の変えない彼女のポンチョのリボン結びしている部分を外して脱がした、普段はあまり見れない白色のブラウスがよく似合っていた
「はぁ…ぁ、じょ…っ、すけ?」
上手くできないキスを必死に答える彼女が好きで、何度も求めてしまう
困ったような、求めるような暑く熱っぽい声がまるでエコーズact1の攻撃を受けたように耳の奥に溶け込むように心に染み込むように自分に染み込んだ。
「くるしい?」
「ううん……」
暑苦しい学ランの上着を脱いで何度も口付ける、下の熱よりも今はただ食らうかのごとく目の前の恋人を求めていたかった
「ストップ」
そういう声と同時に彼はまるで犬のように動きが止まった、目の前で息を乱した彼女のブラウスに手をかけているところだった。
「こ…ういうのは……ジョナサンが…結婚してからって……い、ってた」
そう言われて固まった、目の前の彼女は至って真面目に、真剣な顔でそれをいうものだから思わず、じっと見つめてしまった
如何にももう次の段階へと、足を出すぞというかの如くの雰囲気であったがそう簡単に行かず。
まさか祖父の名前を出されるとは思いもよらなかった、というよりも内心なんてものを教えてくれたんだ!と言いたくなるほどだった。
男とて性があり、そして惚れた女に対してなら品のない言い方をすれば犬のように尾を振り、首筋に食らいつき離れないであろう。
「…キスはいいのかよぉ」
少し拗ねたかのような顔になるが、イヴァンは困ったような顔だった
確かに婚前の性行はあまり良いとは言えないが、目の前の餌が食べ頃であるというのに食せぬそれは辛いものだ
「キスは…リーダーたちがよくしてくれたから」
「っんな!!」
まるで効果音がつきそうな程だ、じとりと見つめてもダメだとでも言いたげな瞳は変わらないのだろう
「ほかのヤローとキスするなんて………」
「仗助??」
「気に入らねぇ・・・」
まるでこれば子供のようだったがこの際はもうよかった。
「でも、リーダーたちは家族だから」
「…はぁ」
「怒った?」
「怒ってないっす」
「ほんとに?」
「ホントの本当、嘘じゃないっす」
「……髪の毛跳ねてるのに?」
そういえばさらに彼は仏頂面に変わった、イヴァンは困った顔をしたがそっと仗助の耳元に口をやりいった。
「結婚してくれたら……いつだってそばにいるから」
その言葉に思わず顔を見つめた仗助は自分がいった言葉に恥じた、まるでキスされたばかりのイヴァンのように耳まで赤くして
彼はいつも通りの口癖を小さくつぶやいた
「グレートっす………」
力なく肩に顔を埋めた彼はイヴァンの背中を抱きしめてまるで子供のように甘えた
「俺の…お嫁さんなってくれるなら……いいっす」
彼女に勝てなさそうに彼はいった
小さく微笑んだイヴァンは彼に腕を回して抱きしめるいってみた
「仗助が大人になっても…私のこと好きでいてくれるなら」
その表情でそう言われた彼はそれ以上は出来るわけもない…と思い額にキスをした
擽ったそうな彼女の微笑みをみて少し自分が幼いことに後悔した、けれど今はこれで役得なのかもしれないと思えばあまり深くは考える事はなかったのだった。
おまけ
ジョナサンとエリナによる教え
「イヴァン、婚前前の性行為はダメだからね、相手がどれだけいしてくれても僕は許さない…あっもちろんイヴァンをじゃないよ?相手をさ…もし無理やりなんてことになったら」
「あらあらジョナサン心配しすぎですよ、いいですか?イヴァン…もし、好意のない相手から口付けられたら泥水で口をゆすいでも消えませんわ…ですので相手をこれで抹消するのですよ」
「…ジョナサン、エリナも心配…しすぎだよ…それにレンチなんて…」
「「イヴァンのため!!」」
リーダーは心配性
「彼氏ができたとか」
「うん………仗助っていうの……この人」
「だめだ!!そんな厳つい顔に頭したやつなんかろくでもない!俺は許さんぞ!!うちの娘であるイヴァンが汚れるっ!」
「リーダー心配しすぎだよ…それにリゾットも厳つい顔してるよ」
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