門倉雄大



「もおいっぺん聞いたる、なんじゃ?」

男の部屋の中で奥歯がガチガチと音を立てる、背中は汗がぐっしょりとした、まるで今すぐ殺されるのではないかと思えるほどの恐怖だった
それでも言わねばならないと彼女は思い、水分が無くなったせいか思ったよりかわいた声がもう一度部屋に響いた

「ゆ、雄大くんと別れたいです」

壁が壊れる音がした、彼の顔に血管が浮いているのが嫌でもわかる、こうなる事は分かっていた、だが黙って逃げられるわけが無いこの男から簡単に逃げられるはずが無いと分かったからこそ真っ向勝負を挑むしか無かったのだ

「ほお2回も言うんけえ、構わんぞ」

「え!」

「服脱げや」

「え」

低い彼の声が部屋に響いた、ここで逆らっても仕方がないことはわかっていた、だが今ここでもし行為が始まることがナマエにとっての恐怖でもあった

「でも…その…もうね?そう言うのも無しに」

「別れたる言うとるんじゃから黙って脱がんか、それともおどれワシに文句あるんか」

「ちが…ぁ、わかっわかりました」

「ここで脱げや全部じゃ」

洗面所に行こうとするナマエの腕を強く掴めばそれだけでただの一般人のナマエは腕が折れたのではないかと思えてしまうほどだった
昔からだ、彼は暴力で支配した、好きなように振る舞い好きなように壊してナマエを操作した、限界が来るが逃れられなかったモノが今この最後のチャンスできたのだから泣いても笑っても捨てられるはずが無いのだ
裸になったナマエは服で体を隠すように前に持っていたが門倉は少し考えたあと告げる

「洗濯物畳んで正座せぇ」

何をされるのかもわからずにナマエはただその指示に従い脱いだ衣類を丁寧に畳んで自身の横に置いた
次の指示を待つようにしていれば門倉は無慈悲なことを言った

「土下座せぇや「私は雄大くんと別れたいです」ってもっぺんいえ」

立ったままの門倉を見上げてナマエは彼がここで収まる存在ではないことを理解している、だがしかしあと少しの光が見えている以上はその光を目に焼きつけるためにするしかないのだ
頭を地面にこすりつけるように下げて、彼の言葉を復唱すれば図上でパシャっと音が鳴った紛れもなく聞きなれたカメラの音だ

「や、やめてよ雄大くん撮らないで」

「別れるんやからええやろが」

「でも誰かに見られたりとか」

「ワシがさせるわけない、それより足舐めろや」

「え…は、はい」

思い知らされるのだこうした尊厳を踏み躙られ、付き合ってきた年月分だけ人生を捨ててきたことを、友達も家族も何もかも捨てさせられ残されたのが彼だけになったことを
縋るしか無くなったのに彼にはいつだって人生を踏み潰され、けれど甘い言葉を捨てきれず、ずるずると蜘蛛の糸を望む人間のように生きてきた
彼の素足に舌を伸ばして犬が水を飲むようにちろりと舐める、少し彼の顔色を見れば特に何も言わず変わらない、良しと言われるまでやめてはならない事をナマエは知っている
だからこそ何度も舐めた「指の間も」と言われれば舌を伸ばす、綺麗汚いの話などナマエの頭にはなくなって
ただ全裸で土下座をする形で別れたいと頭を下げた相手の足を舐めるこっけいな姿だった、その姿も何度も何度もカメラが捕らえて音を立てて画像フォルダを圧迫させる

「中々うまいもんじゃのお、犬にも褒美やらなあかんな」

「要らないよ」

「あ?遠慮せんでええ」

「いらな♡♡♡ぁあ♡♡♡♡♡♡♡」

「おいおい、おどれホンマドMやな」

「♡♡♡♡やあ、ぁっおっ♡おっ♡やっ♡だ、めぁ♡♡」

しゃがみこんだ門倉が手を伸ばしてナマエの秘部に三本指を入れてはグポ♡グポ♡と音を立てて犯す
訳も分からない快楽に支配されるナマエは足を舐めることを忘れて顔を足に押し付けて、まるでその快楽を求めるように腰を小さくあげる、何度も使ったナマエの弱い場所など分かっている

「らめ♡♡♡ゆ、だいく♡♡♡♡おがしっっうぅ♡なるぅ♡」

「っさいのぉ、別れたいんやろが」

「そ♡れす♡♡」

「おーおー、こっちの穴もヒクつかせやがって」

「おおお♡♡♡♡だっっンンンっ♡♡そこっっ♡ちがぅぅ、んぉ♡♡♡」

器用に人差し指を菊門に入れた門倉は2穴を容赦なくファックした、涙かよだれか鼻水か分かりもしないモノが顔中から出てナマエを汚す、この男から逃れられないと思い知らされながらもこの行為さえ終わればとまだ僅かな光が消えそうな光がチラついてナマエは諦められずにいた
部屋の中に響き渡るナマエの悲鳴にも近い喘ぎ声は隣人にも聞こえていたのか壁が殴られる音がした、それでも門倉は気にしなかったこの女が誰の女になっているのか、逃げられないことを教えるためなのだから
言わばこれは互いのプライドのセックスなのだ、ナマエはもう一度門倉から離れた外の世界に出たいと願い、門倉はそんなナマエを赦したくないと思っているのだ、ひとえに愛しているからそれ以上の理由など無い例え壊れてしまっても構わない

「おっ♡おほっ♡おしりは♡♡らめッッいぐっっっ♡♡♡♡いっぢゃうううう♡♡♡♡」

女の甘い喘ぎでは無い、まるで動物のような本能剥き出しの彼女の声を聞く度に門倉のペニスは痛いほど彼女を求めた
カーペットにシミを作ったナマエが息もたえたえに死にかけの虫のように自身の足に顔を添えて腟内を締めた

「ゆ、ぅだいくぅん♡♡」

とろんとした彼女の瞳と絡み合う、その度に己の雄がこの雌を食い殺せと叫ぶのだ今すぐ解き放てと言いたがる下半身をどうにか抑えてナマエの髪を掴んで目を合わせてやる

「別れるんか?でも別れるっちゅー男とセックスできんのお、そうやんなぁナマエ」

「ぁ、わかっ、わかれないです♡」

「もう言わんか?」

「いわないナマエいい子にできる、ずっと雄大くんといます♡」

だからおちんぽを下さい
と言わんばかりの彼女の顔に門倉はよだれが出そうなほど嬉しいのだ、可愛いこの女が自分なしでは生きていけない、たかだかセックスだというのに支配されて弱い女、自分の暴力に怯えて身体も心もめちゃくちゃにされて哀れだと可愛くてたまらないのだ。

「ほーかじゃあちゃんと言わなあかんなぁ」

門倉は嬉しそうに笑ってスマホのカメラを向けた
うつ伏せになった彼女のふたつの穴が綺麗に見えてナマエの顔もしっかりみえる、ぐちゃぐちゃに泣いて浮腫んだ顔がさらに彼女を愛らしく見せる

「ぁ、わたしミョウジナマエは一生雄大くんの彼女兼穴奴隷です♡わ、別れたくないです♡一生わたしを使ってください♡だいすきです♡♡♡」

頭の悪そうな彼女に似合った台詞だと自身の中で絶賛した、自身で開いて待っていたおまんこにおちんぽをぶち込んでやればナマエはカーペットに爪たてて喜んだ
腰だけを突き上げて動物のようなセックスに彼女は堪らず声を上げながら"雄大くんに勝てなかった"と思い知らされながらもこのセックスが堪らなかった

「おおぉっっ♡♡♡おぢんぼっ♡雄大くんのつよつよちんぽきたっっっ♡♡♡♡」

「雑魚が♡ワシから逃げられるおもうとるんか♡♡」

「おもってました♡♡♡♡でもむりれした♡♡♡おちんぽつよいっっっ負けました♡♡♡♡」

肉と肉のぶつかった音がパンパンッと乾いて広がる、腕で支えることも出来ず完全に腰だけを支えられたナマエはただ声を上げることしか出来ず門倉の玩具のように扱われるだけだった
いじめてくださいと主張する胸の突起を引っ張ればそれだけで腟内はきゅうきゅうと甘く締め付けて、ナマエは嬉しそうに声を上げあ

「ッッツぁあ♡♡くりちゃ♡♡♡はだめ♡♡♡♡ゆ、だいく♡♡♡やらっっ♡♡♡」

「やだもクソもあるか、おどれは黙ってワシのオナホになっとれ♡」

「はい♡♡♡なります♡♡♡らからぁ、そっっ♡♡こだめ♡♡」

「人の家滅茶苦茶しよって変態が♡♡」

「ごめっっ♡♡♡♡もっイグっっぁうぅっ♡♡いぐから♡♡♡ちゅーして♡♡」

「っおう、射精すぞ♡」

「ーーーーっっ♡♡♡」

門倉のペニスがぶるぶると腟内で震えてナマエは最奥で射精しているのがよくわかった、ナマエは考える余裕もなくそのまま床に倒れるように気絶し、彼女の傷跡だらけの背中を見て門倉はタバコに火をつけて冷静になった頭で言う

「ワシから離れたいなんぞ、許すわけないからのお」

特にお前は
その言葉をナマエが聞こえることなどない、この種が彼女を縛る枷になるのならなればいいと思いながら彼女の背中を撫でつつスマホの写真を見ながら誰よりも優しい声で小さく呟いた

「愛しとるよ」と

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