君のことなんて愛してない
いつか天罰が下る事だ、そう理解していながらも彼女の心を弄んだ
女同士で、家柄もあるのに、何故私達は堕ちてしまったのだろうか、初めて出会ったのは彼女達が産まれてすぐだった
女ながらに家を継ぐ事になりあの名家禅院に産まれた子供に挨拶をしろと言われ嫌々ながら出向いた両親は1才に満たない私を連れ会った、双子は不吉の前兆だとは本当の事で片方には術式所か呪力も無い子だった
禅院と和泉は縁のある家だ、たまたま女しか産まれなかったゆえに次はお前だと言われ大切に育てられた
禅院の家に行く度あの双子がいつも2人で過ごしているのをみて混ざって3人で遊んだことは今も尚忘れることはない
「ねぇ、重たいから退いてくれないかしらそれとも重さで私を殺したいのかしら」
「相変わらず可愛くないキスして黙らせてほしいの?」
「あらあの下手なキスで黙らせられるの」
「うるさい女、いっつも私の下でキャンキャン言うくせに」
狭い寮のベッドで2人して裸で話をする、重たい体を起こして窓を開けサイドテーブルのある煙草を取り出して火をつければ腰を蹴られて思わず睨みつけた
「足癖悪いなぁ」
「いつもやめてって言ってるでしょ」
「なら部屋から出てけばいいだけでしょ」
あぁこの子は本当になんて可愛いんだろう。今にも泣きそうな顔で口を一にして眉間にしわを寄せる
真希が家を出た時関係が始まった、ずっと3人で同じように暮らそう当主になれば真衣も真希も私の所に来たらいい…と話をしていたのは夢物語だった
「嘘だってごめんね」
この子が煙草を嫌う理由も長く生きて欲しいなんて言うエゴと優しさだ
真希が好きだった多分両思い、隠れて2人でキスをしてその時はまだセックスをしなかった、けれど家を出る前に振られた
ちゃんと家を継ぐまで甘い考えでいたくないと言い出した、そんなに継ぎたいならウチの名前をやりたいとさえ思えたがそんな簡単な話じゃない、御三家だからだ
我が家も当然名家ではあるが、所詮禅院等とは対等ではない
まだつけたばかりだった煙草を小さな灰皿に押し付けて消す、ベッドで横になる可愛い真衣のショートヘアを指先で遊んで顔を近づければ自然と唇が落ちてくる
「私の事好き?」
「当然でしょ、じゃなきゃこんな事しない」
真衣の事なんて好きなんかじゃない、ただ成り行きでこの関係になっただけだ、いつだって自分が被害者で真希を引っ掻いて、可哀想な子のフリをすれば皆が庇ってくれる昔からこの子は怖がりで小心者だった
初めてキスをした日の夜
『私知ってるの』
と告げた時、あぁなんてこの子は狡いんだろうと思いながら押し倒した、細く長い綺麗な足を撫でて太ももにキスをして髪の毛を撫でて、互いの体液が混ざり合って
真希…って名前を呼べばきっと真衣は知らないふりをする、けれど嘘でも愛を求めて来る事が心地良かった、今の自分には真衣しかもう居ないんだと実感させられるから
「明日任務じゃないの真衣」
「平気よ、すぐ近くだし夕方からだから」
「ついて行こうか」
「要らない、邪魔だものそれに別の人がいるから」
「照れないの私と仕事したいでしょ?言ってみ?」
細い体の上に股がってお腹に触れる、ぴくりと動いた肩に自然と口角が上がる、どうせ3級なんだから大した仕事じゃない1級・2級術士達の手伝い程度だろうと予想して言う
「なぁに寂しいの?可愛いところあるのね智花も」
「寂しいよ、真衣が居なくなったら」
「っ…仕方ないからついてきてもいいわよ」
素直に弱い言葉を吐けばいつだって甘やかしてくれる、自分よりも大きな胸に触れて掌から鼓動が伝わる
綺麗な目元にキスをして、見つめて唇を合わせて、舌が絡む、唾液が互いの口の中に行き来して、その間も手は休むことなく動いていく
教えてやったら怒るから、真希と同じ場所が快感になってるよと双子って不思議だ、全部よく似ているのにこんなに似ていない、直ぐに泣いてしまう真衣が何処まで行っても嫌いになれずに私の腕を掴んで離さない
行こうと思えば真希を追いかけられたのに、どうしてかあの時苦しそうな顔から逃げることができなくて馬鹿みたいに傷を舐めあう
「大好き、智花…離れないでね」
どうせ呪うならそんな優しい言葉じゃなくていいのに本当狡い娘
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