先生



先生と呼ばれる職種について早数年、初めこそ違和感を感じたものも慣れてこればあまり気にもならなかった
それでもベッドの中で鳴く恋人は今日もまた

「せんせぇ…」

と甘い声を出せばやっぱり背徳感溢れてしまうなと思いながらにやけそうな顔を隠して唇を指でなぞる

「こらこら此処じゃ名前で呼ばなきゃ」

じゃなきゃ僕犯罪者扱いされかねないんだから。と言えばようやく彼女の口から名前が小さく零れた、この声は少女なんて到底言えない雌の声

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