SS集



・伽羅
いつも通り隣の部屋で叫び声が聞こえた、これはナマエと伽羅さんの喧嘩だと察して知らぬが仏と言った形で聞こえないふりをしていた、だがしかしそんな気持ちも知らずか耳を澄ました貘さんが小さく音を聞いて笑っていれば大きな音を立ててドアが開き伽羅さんが入ってきた
頬には大きな紅葉をつけて御愁傷様と笑う貘さんに舌打ちをしながら奥のベッドに寝転んだのはきっとあの子と一緒に寝られなかったせいだろう


・斑目貘
脱ぎ掛けた下着を雑に引っ張る彼が突然誰の色?なんて考えもよらぬ問いをした、ふと自身の下着を見ればフリルの着いた薄いグレーの胸元には小さな石が着いているブラジャーだった
何となく言いたいことを察して貘くんの為だよと答えれば嬉しそうに笑って嘘つきだね。と言いながらも下着を降ろされた…だって一目見て惚れたんだから仕方ない、それ程あなたのことを無意識に考えしまっているのだとは言えずに下着をベッドの下に落とした


・梶隆臣
彼は誰よりも優しい人だった誰かに尽くすことが生きがいのようなそんな彼を静かに眺めてクラスの男子で誰が好き?という話をはぐらかした、大人になった今改めて見かけたその人は随分と変わっていた、ようやく少し報われる生き方ができたのかな?と感じながらも自分の恋が終わったように感じたのはきっと彼の笑顔が昔見た笑顔よりもずっと幸せそうだったからだろう。


・マルコ
苦しくても彼は真っ直ぐ立ち向かう自分の正義を信じている
ボロボロになって戻ってきた時にいつもの様に笑って子供のように喜怒哀楽を表してくれたらいいのにそんな願いは届かずに彼はそんな時だからこそなのか、大人の様に抱き締めるのだその優しい行為が余計に胸が苦しくなった、大丈夫マルコここにいるよナマエ姉ちゃん泣かないで、という彼の声が優しくて背中に腕を回すことしかできないのだ


・能輪巳虎
皆が2人を両思いだというが2人は全く今日も変わらずの様子だむた
彼女が何かをする度に止めろという…あの有名なおじいちゃん子の巳虎立会人が祖父の美年立会人に反抗してまで立会人をやめろと言う、その顔は嫌悪でも憎悪でもなくただ心配そうだと言いたげな顔だと、でもそれは第三者曰くできっと私の事なんてきっと、彼にとって迷惑で邪魔な存在なことくらいは分かっている、それでももう暫くはあなたの為に賭郎(ここ)に居たいのだ


・ハル
貘さんに内緒で本棚の奥にあった変なビデオを再生した、絡み合う男女に思わず隣にいたハルを見たら彼は驚いた顔の後少し考えて納得した「知ってる?」と聞けば「まぁ知ってるよ」と言われ大人だと感じていれば「試してみようよ」と言われなすがままに気付けば2人で布団の中にいた、貘さんが帰ってくる前に片付けたけどきっとこれは明日絶対に怒られるやつだ


・切間創一(若)
創一様側近の手伝い人としてはならぬ事をした、きっと彼も成長期で骨のきしみで寝れないこともあるのだろう日に日に成長しているのがみて分かっただからこそ注意ができず
夜中に冷蔵庫を漁る姿を止められなかったのに今現在2人でカップラーメンを食べていた「これで共犯者だ」という彼は美味しそうに食べていた、そして明日きっと他の専属立会人の方たちに怒られることを思いながらもこの味を噛み締めた、夜中のラーメンには所詮勝てないのだ。


・真鍋匠
どんな難しい料理を習得してもどんなに着飾っても彼の反応は変わらない、誰から見てもクールという言葉が似合う男だ、だがしかし夕飯に卵料理を並べて、この下らないひよこの下着をベッドの中でみる男は爛々としているように見えた「なんだかなぁ」と零せば「?かわいいぞ」と言う彼には乙女心はわからないのだ


・弥鱈悠助
付き合いたての頃は素っ気ない愛情表現の少ない人だと思っていた
だがそんなことは無かったと最近思うのだ、理由としては自分は眠くなくても寝室に先に入れば直ぐに着いてきたり、ゲーム中でも隣でベッタリくっついたりと彼が可愛くてついそんな話を目の前の幼馴染の巳虎に惚気た、間髪入れず可愛くねぇよというものだから最近可愛くなったの。と伝えてやるも理解し難い顔をしていた


・弥鱈悠助
最近好きな人が出来たのか随分とこんな仕事に似合わないお洒落をしていた彼女に皮肉を込めて「最近可愛くなりましたねぇ」と言えば分かりやすく真っ赤になった彼女にイライラしてしまう
「最近弥鱈立会人と御一緒なのでつい気合が入ってしまいまして…やめてた方がいいですか?」と言われればイライラなど消えてしまい返事も出来なくなりただ小さな声で「まぁ…いいんじゃないですか」とだけ呟いた

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