酒は百薬の長



一端の大人の男が何と卑怯な真似事をしているのかと思えた、それでも1度昂った熱を抑えることは出来ずに彼女の着物を弛めていく
白い肌は枕元にあるろうそくの火から零れる灯りに照らされて何とも官能的な色であった、気持ち良さそうに彼女は薄く唇を開けて瞼を閉じて時折寝言を呟きながら深い夢の世界に落ちている。

「智花」

小さく耳元で囁いても彼女はいっこうに目を覚まさない、まるでモンスターに眠らされているかのごとく
赤らんだ頬に色付いた唇と強い酒の匂い、唇を軽く重ねても彼女は目覚めることは無くその反対に酔っていた自身の思考はハッキリとしてくる


数時間前の話


「皆ご苦労だった!」

大きな里長の声にその場にいた皆が腕を高々に上げて酒を飲んだ、今日は隣の里と合同の大きな討伐が成功した祝いの日であったこの里で唯一の呑み屋をしている智花の店に流れ込むようにやって来ては大いに宴を楽しんだ

「智花、お主も仕事をせずこっちに来て飲まんか」

「そんな結構ですよ、私お酒強くないし店閉めもあるから」

「アイルー達に今日くらい頼まんか、遅くなったとてウツシがお主を送るだろう、そうだろう」

「勿論です!彼女のことは俺に任せてください、ほら智花もそういう事だからパーッと飲もうよ」

「…今日だけだからね」

仕事人間の彼女が渋々とウツシの横に座りカムラの里名物の酒を2人で静かに飲む、飲む、飲んだ、それはもう普段の2人ならば有り得ないほどに樽を空にするほど飲みきった
周りの人達もそんな酒豪な2人に喜び次から次へとついでくれた、気付けば智花はウツシの肩を借りて眠りについていた、無防備な彼女の姿をツマミに愛弟子や村人等と話をしては夜が耽ける
そろそろ解散しようというヒノエとミノトの声に重たい腰を皆が挙げて店から出ていく

「旦那様たちはどうしますかにゃ」

「あぁ後は俺がしておくから君達も帰っていいよ、今日もありがとう」

「かしこまりましたにゃ、じゃあよろしくにゃ」

そういい出ていったアイルー達をみて入口に鍵をかける、酔っていないことは無いがそれなりにしっかりと動けるとぼんやりとした意識の中で智花を抱き上げて店の奥の小部屋に向かう
布団を敷いて智花をその上に寝かせ自身の重たい装備も外しきった、もう今日は寝てしまおうと智花を見たのがいけなかったのだろう。


時は戻り
きっと起きたら彼女に怒られると思いながらも酔いに任せた身体の熱は冷めることなく彼女の身体をまさぐった
見慣れた割烹着の紐を解いて、着物を弛め、唇を奪う、普段なら人に大きな声だと言われる声も寝てる彼女を起こさぬようにと小さな声で名前を呼んでしまう。

「…うつし」

甘えたような掠れた薄い声が部屋に響く、ドキリと胸が高鳴るが彼女に触れるのは久しかったからか、それともこんな悪戯とも言えない悪事を働いている罪悪感のためか、それでも今は彼女が欲しいという本能の為に動くしか無かった
着物はシワのつかないようにとしっかりと片してやり、それでも布団の上に転がる何も身につけていない彼女にゴクリと唾を飲んで胸に手を添える

「あっ…」

形を変えて白い女性にしかない柔らかなその部分を堪能する、普段ならば彼女は「灯りを消して」「そんなにしなくていい」と拒絶ばかりをする、男を知らなかった彼女に全てを教えてもまだ受け入れてくれる訳では無い故だろう
小さくも主張する桃色の先端を舌で舐める女の甘い香りが全身から香るようでハンターの研ぎ澄まされた五感はこういった時に酷く興奮してしまう、まるで狩りをした時の昂りと変わらない
ふと彼女の両手を左手で上に押え胸を愛撫する、寝ているにもかかわらず小さく揺れる腰にふと笑みが溢れ

早いと思いつつも右手を下に滑らせて茂みの上を這い温もりの中心に指を添える
くちゅり…と小さく聞こえた水音は確かに眠る彼女からの音であり、そして指に付着した粘着質な液体に我慢ならないとばかりにウツシは身体を寄せる

「智花…起きないのかい、このまま抱いてしまうかもしれないよ」

しまうかも…なんて言うがこれ以上引けるわけが無い、返事もなく心地よく眠る智花の唇を奪い薄く開いた口から舌を舐めて歯をなぞる、少しだけ苦しそうな彼女の声など気にもせずに秘部の入口を撫でて足の間に体を入れて広げさせる

「ンっ」

中指と人差し指指を蜜壷の中に入れて彼女の心地いい場所を責める、口付けをしても眠る彼女には酷だと感じて普段相手にさせてくれない胸を赤子のように吸った、ぴくぴくと足が震え智花の声が少しずつ大きくなる

「アッ、っえ…や、なっ」

「起きたの?」

「ッッ!ウツシく、なにっァして」

「最近めっきり抱いてなかったから抱きたくなっちゃったんだ駄目かな」

「だ、めぇっフゥ、ん」

1番善がる弱い入口前にある突起を親指で弾けば強まっていた脚の力が抜けて智花はひんひんと鳴き始める、あぁいけないことをしている彼女の同意もなしに辱めてしまっていると思いながらも乱れて欲しい雌になって欲しいと望んでしまう

「ウツシくんっ、だぁッめなの」

「イきそうなんだね、さぁいっていいよ」

「やらッぁ、イっちゃっ…くぅッッ!!」

どろりと奥から熱い愛液が溢れ出す、ぐったりとした智花が小さく睨むものだから少し申し訳なさそうな顔をしてみるもウツシはその日反省する気など無かった、乱れて鳴く彼女の美しさを知っているからだろう

「もっもう終わり、お店の片付けしてくれたのは助かるけどもう今日はダメ」

「どうして智花はしたくないのかい、俺は君を抱きたいのに」

「したくないわけじゃ、ほっほらお風呂とか入ってないしお互いほらお酒臭いし…そ、それにこういうのまだ慣れないから」

「慣れないなら慣れるのが1番その為にはやっぱり繋がるしかないと思うそれにほら教官だから教えるから」

彼女の言葉は全て言い訳だ、布団の上で寝転ぶ彼女の足をとって自身の魔羅を上から押し付ける、まるで酒に酔ったように真っ赤な顔の智花が観念したように

「灯りを消してウツシ」

と名前を呼ぶものだから溜まった唾を飲み込んだ、仕方なく蝋燭の灯りを消してやるも夜の狩猟になれた目には彼女の身体は闇に溶けることはなくはっきりと目に映るものだった。
触れた体はどこもかも熱かった、顔を見つめれば彼女はそっと壁を見つめているものだからそれがまた妙に愛らしく思える

「もう少し慣らそうか」

「別にもう大丈夫だと思うけど」

「いつも苦しそうだろう?」

「現役ハンターと引退した私の体力を比べないでよ」

「そう?体力じゃなくて経験差かも」

小さく笑って彼女の足を少し開けば恥ずかしそうに横に置いていた掛布団を胸元に抱いた、白い肌が見えなくて少し残念だなと思いつつも彼女の顔が隠れずに見えるのはまだいいかと言い聞かせる、膝や指先爪先全てに口付けを落とす

「本当に私もう大丈夫だよ」

「俺はもっと智花に触れたい」

言い訳ばかりを並べて逃げようとする彼女にそう伝えれば観念したように口を閉じる、いやらしいほどにテラテラと光る秘部は先程イッたばかりなのかひくひくと男を誘う、軽く人差し指で形をなぞれば智花の腰が揺れて布団で顔を隠そうとしてしまう
そんな彼女を差し置いて躊躇なく蜜壷に栓をする様に唇で塞ぐ、雌の匂いが鼻を刺激してクラクラと酒に酔ったような感覚だった
太ももを固定していた手を口元に寄せて指で広げる、視界に広がる白い肌といやらしい大人の女を見せる陰毛に興奮を隠せずに舌を這わす

「ァ…は、ん」

智花が小さく鳴いた、快楽に素直にさせたのは自分だが羞恥心が捨てきれずに布団の中で声を押し殺す、それでも素直に愛液は舌の上を伝いまるで蜂蜜を舐める獣の如く求め続ける
時折漏れる自身の吐息の熱さに震える足に口付けて何度も彼女をおかしくさせる、指先で弱い部分を責めながらも何度も溢れる蜜を舐めて彼女のちらりと覗く瞳を見て狂いそうな気がした

「うつ、し…も、やめ」

泣きそうな震えた声が聞こえた、太ももの痙攣する感覚が掴んだ手に広がりあぁもうすぐまた絶頂するのかと理解して口元を離して早急に自身の最後に身にまとっていた褌を投げ捨てた
布団に隠れた彼女の顔を見るがために剥いで見つめあった途端に唇を奪い舌を吸った
合図もせずに足を広げさせて自身の禍々しいそれを撃ち込めば智花の膣内が震えた

「…イッた?」

「ば、か」

涙を溜めた彼女が苦しそうにそう呟くものだから分かっていてしたとはいえ興奮と罪悪感がやってくる
少しの間待っていてやれば何も言わずとも求めた目の愛おしい人が目の前にいるものだから躊躇なく突いた、奥を抉り刺して抜いて空いている指を互いに絡めて口付けをしてあぁそういえば酒を飲んだんだなと実感する味であった

「ん、あぁッふ…ぅあ」

彼女の声が部屋に広がっては消えていく、この声を自分だけのものに出来れば誰にも渡したくないと願う
胸元に口付けて惚けた彼女の表情に魔羅は治まりなどしなかった、まるで獣の交尾のように大きく求めて涙をこぼす彼女の目元を舌で拭う

「智花っきつくない?」

「だ、ぁじょぶッはぁ、ンンッ」

「も…すぐいきそ、だからもう少し我慢してくれるかい」

「は、い」

その言葉に智花は足を上げてウツシの背中に足を絡める、彼の腰が動く度に少しだけ背中が浮く、激しい行為に何度頭を揺さぶられ壊されそうになったかと感じながら智花はウツシに口吸いをした、普段ならばあまり見ることの無い口元がこの時ばかりは良く見えてそれを求めてしまう

「ッイク」

「い、ぃよあっ!!」

奥に注がれる子種の熱さとビクビクと動く魔羅の感覚を感じながら天井を見つめる、夜は深く外も誰もいないのだろうと思えた

「無理をさせたねごめんよ」

「…大丈夫、今度からはちゃんとした時にして」

「うっ、それは勿論です」

気まずそうな顔の彼が身を清めてくれる、この行為を終えたあと毎度丁寧で優しい人だと感じる、酔いの醒めた頭で水を1杯飲み干して乱れた布団を整え2人で狭い1枚の布団の中に入る
子供体温の彼に離れないように擦り寄って大きな手を重ねて小さく微笑んだ

「智花それは誘ってるということでいいのかな」

「なっ、そんなわけないでしょ…ってなに、嘘でしょ」

「酔いは醒めたから問題ないだろう」

「そういう問題じゃ」

あっこれはもうダメだと感じたのは彼の目が完全にハンターのものだったからだろう、翌日智花が店に立つことが出来なかったのは言うまでもなくその日ウツシが珍しく智花の店で働いてる姿を里のものが見ることになるのだった。

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