NTR


他人に抱かれて欲しいやら、寝盗られるのが好きといった性癖はさほど無いAVのジャンルだけで言えば確かにごまんというほどそんな作品は存在しているが自分の可愛い彼女を他人に取られるくらいなら…と考える程には愛している

「も♡いゃ、ごめんなさっごめんなさい貘さっ♡」

目の前で目隠しして拘束される彼女を見れば案外そういうのも悪くないんじゃないの?なんて自分に言ってしまいそうになった
始まりは4日前の夜、いつも通り行為を終えてティッシュと共にゴムを投げ捨ててベッドに転がれば同じく疲れきった顔の彼女は眠たそうに欠伸をした
こういった行為を始めて何度か…否両手両足じゃ足りないことはよく分かっており互いに不満もない、だがしかし人間はいつだってスリルに飢えているものだった恋人同士の夜の営みにマンネリは付き物でそこに刺激を与えるのが例えばコスプレ・野外・普段しない体位であったり、兎に角互いにしたことのない行為だった

「智花ちゃんさぁ、最近飽きたりしない?」

「飽きる?って何を」

「いやぁえっちのことなんだけど、毎回同じだし飽きないかなって」

「今でいっぱいだから考えたことなかったなぁ」

ふわふわとした頭で考える彼女に横に置いていた水を差し出せば蓋を外して口に含む顔はやはり考えているままの様子だった
この子に色々教えたのは自分なのだから今更飽きるという事も無ければこれ以上の事など分かるわけもないか…と考えながら後日インスピレーションを得るために向かったのはレンタルビデオ屋のピンク暖簾の奥だった
ジャンル別に大きくわけられて、更には女優別にも分けられたそれらを物色した、時折横を透る客達の手元を覗けばみんな1枚は持っているジャンルの前に彼は立っていた

「寝盗られ…ねぇ」

日本のAVジャンルの中で最も多いものでは無いのか、非日常を味わえる世界観に魅了されるのだろう
だがしかし…他人のセックスを見るのはAVだけで構わず、更には自分の可愛い恋人を第三者に触れられる事さえ考えたくもなかった貘は少し考えた後に何かを思いつきビデオを数本借りて買い物をして帰った

「おかえり貘くんお土産は」

「ただいま、はい頼まれてたプリン」

「ありがとうビデオ借りてきたの?私も見たいなぁ」

「智花ちゃんには早いやつだからダメ怖いのダメでしょ」

「怖いのならいいや、今度面白いの借りてきてね」

危うく年齢制限付きの作品を覗かれるところだったと黒いレジ袋の中にあるレンタルしてきたばかりの作品を遠くにおいて買ってきたばかりの昼食をテーブルに並べる
どこそこの中華が食べたいと言っていた智花の要望通りルームサービスではなく、買ってきたそれに満足そうに彼女は箸を進めていた、思ったより辛かったらしい麻婆豆腐にヒィヒィ泣く智花へ買ってきていた水を渡してやり、他愛ない話をしつつ昼食を食べながら貘は楽しそうに智花をみつめた

「智花ちゃん俺のこと好き?」

「うん、大好きだよ」

「そっか俺も大好きだよ」

そう言って頭を撫でてやればまるで犬のように嬉しそうに彼女は笑って頭を擦り付ける、そのまま顔が近付けば自然と唇が重ねられるも昼間からしたことは無いため智花は直ぐに離れて昼食に戻る
残念だと思いつつもふと箸の動きが遅くなった彼女に貘は心配そうに近づいた

「どうしたの?眠たい?」

「ん、昨日いっぱい寝たのになぁ」

「いいよ余ったやつ晩御飯にしよう、それよりベッドで寝なきゃ風邪ひいちゃうから」

「はぁい…可笑しいなぁ昨日すぐ寝たのになぁ」

ポツポツとつぶやく智花を尻目に片付けていきホテルの備え付けの冷蔵庫に入れて、そして奥に置いていた持って帰ってきたレジ袋の中をゴソゴソと漁りながら貘も寝室に足を進めた
この行為をすることにより本気で彼女に嫌われる可能性も少なからずあるだろうと貘は考えていた、だが1度起きてしまった好奇心は収まることを知らずにまるで悪魔の声に従うように貘は準備に勤しんだ

「ん…ぁ」

重たくそして変な気分だった知らない声が聞こえてそれが耳元から直接聞こえる、不気味で気持ち悪く恐怖心を煽られる
嫌な夢を見ていると実感した時には遅く気分が悪かった、嫌に体が寒い気がしてうっすらと目を覚ました智花は目の前が真っ暗になっていたことに驚く、そして体を動かそうとしても腕は動かず何処かに固定されているようだった

「??ぁ、あれ貘くんどこ」

『やっと目を覚ましたかどこか分かるか?』

「だっ誰?ここどこ何も見えないし動けないし、貘くんの事どうしたの」

『あいつなら出かけたよ…それより智花いいことをしよう』

真っ暗闇の中で動く事もままならず聴こえる声は全く知らない男の声だった、ふと気付いた時にはその男の手が足に触れて抵抗しようとするも押さえつけられれば動く事も出来ずに自分の力が弱まっていることに気付いた

『暴れられたら困るからな少し薬を飲ませておいたんだよ』

「なっなにするの」

『いい事だよ、いつも貘としてるだろ?いやらしい事』

その言葉に智花は直ぐに何をされるかが分かり更に抵抗して繋がれた腕をガチャガチャと振り回すも外れる気配はなく、更にいえば自分の体が思ったよりも力が出ないことに混乱を招いた
するするとスカートの中に手が入れられれば下着を簡単に脱がされる、今までの経験上男性に乱暴されたことなど無かった智花は恐怖心で心を支配されそうになった
そんな目の前の彼女を見て、犯人である貘は内心今までのセックスの中で一番興奮してしまっていた

「っっ何して!」

『そりゃあ濡らさなきゃ痛いだろ?痛くされたいのか?』

「痛いのも痛くないのも嫌だから離して貘くんに言いつけてやる」

『精々負け犬のように吠えたらいいさ、いつまでそれが続くか楽しみだなぁ』

ぐっと足が掴まれたかと思えば大きく開かれる、下着を脱がされたことにより男の眼前に晒されているであろう自身の痴態に智花は情けなくて堪らなかった普段なら決してこんな男等に引けを取らないのに…と悔しくてたまらずに涙が自然と目頭に溜まった
そんなことも気にせず貘は声を偽ったまま智花の晒されている秘部を見つめて息を吹きかければヒクヒクと動く様に唾を飲み込み自身の顔を近づけた

「っ♡なっ、なにしてっ」

『たっぷり濡らさなきゃ入れれないだろ』

わざと音を立てるようにナカも外も舐める貘は自分の下で泣きそうな声を上げる智花に興奮した、ベッドの上で服を着たままの智花のスカートの中に顔を入れて太ももにキスを落としたり恥部を舐めたりと繰り返せば智花の声は少しずつ変わる

「やっぁ♡やめて♡」

『ンッ、はぁっこんなにしててよく言うよ』

「したくない♡♡離してっ、あ!」

『嘘つきにはしっかりと教えてあげなきゃ』

もう既にグズグズになり始めた秘部の外側の上にある突起を指でグリグリと押したり擦ったりすれば智花は面白い程に腰を揺らして喘いだ、自分の下で泣きじゃくるその顔を始めて見たいがためにスカートをずらして顔を見ながらクンニし続けた
奥から溢れる蜜さえ美味しく思えてしまいジュルジュルと音を立てる程に舐めてやる

「おっ♡いっちゃ♡やめっ♡やらっ、ばくく♡♡知らない人なのっぉ、おほ♡♡」

『変態がっ♡いっていいぞ♡』

「やっやらぁ♡♡貘くん♡イッちゃぁ、やっあ♡♡いぐっっ♡♡♡」

その言葉と同時に大きく痙攣した膣から小さく水が溢れた、それが潮だと分かるのは毎度出る程には智花を調教したお陰だろう
ヒクヒクと痙攣する膣内、肩で息をする智花はグズグズと遂には泣き始めてしまう始末で貘はこの行為に対しての楽しみを見いだしたい、泣くことは少なくはないがこの感情は快感と悲しみが降り混ざったものであり加虐心をムクムクと成長させていく

『泣いたって貘は帰ってこねぇぞ』

「やっ、もうしない」

『我儘言っていいのか?これ全部動画にして貘に送っていいんだぞ』

「嫌だ、するからやめて」

『それと口の利き方が気に食わねぇよな?誠意が足りない』

「…わっ分かりました」

普段智花は貘とは平等だ、時に恋人として時に兄妹のように時に相棒として触れ合ってきた中で智花が敬語で話すことも無い
と言うよりも貘との上下関係等分かってもいない、敬語を知らない訳では無いがそんな二人の関係で今更そんな言葉遣いも気にすることは無かった
だがしかし今のこの状況下で更に貘は自分を他人と思い込ませるために、そして自身の性的欲求を満たすために智花の心をすり減らしていきたかった

『ほら舐めてよ』

「えっ、ぁ…何をですか?」

『これ』

そういって自身のズボンから出てきた肉棒を目隠しをしている智花の頬に当てれば困惑したような顔で声のする方に顔を向ける、目隠しをしているために分からずに腕が動かせれない今なにか分かってもいないのだろう、貘の優しさゆえか滅多にフェラさせることもなかった故に智花は分からなさそうに見上げていたが行為は進まずに口元に肉棒を擦り付ける

「っっ嫌だそんなのしたくなっっ♡♡♡」

『嫌とかじゃねぇよ、早くしろよそれともココにピアスでも開けられたいのか?』

「やっ、やめっしますから♡」

服と下着をずらして胸元の飾りを少し強く掴んで脅すように言えば智花はビクビクと怖がりながらもおそるおそる口を開ける、小さな舌が肉棒を舐める姿はまるで猫がミルクを飲むような姿だった
これだけで1ヶ月はレンタルビデオに通わなくてもいいな…と思いながらその姿を眺めた
暴力とか性は紙一重だと言うが、確かにその通りだったかもしれない貘の目の前で必死に分からない中で手も使えずにたどたどしく舐め続ける智花は可愛くて堪らずに自然と頭を撫でてしまう

『ちゃんと咥えたりしなきゃ進まないぞ』

「わ、分からないもんこんなの貘くんしないから」

『勉強しなきゃあいつ満足させられねぇんだぞ』

「もうやだ…怖いもんなんでこんな事するの」

『…楽しいからだよ』

嘘じゃあない、大切にしているものを壊すような、例えばドミノを倒すような感覚と同じだった
新鮮な反応、マンネリ防止、言い訳のような言葉ならごまんと出てくる諦めきった智花は知らぬ男(と思ってる)の肉棒を必死に咥えた、拙く動く舌が擽ったく膣内と違う温もりと感じる鼻息等でさえも心地よく貘は少し前のめりになり智花の口奥に進めていき手をスカートの中に伸ばす
ぐっちょりと濡れた秘部は先程舐めてやった唾液と違いベタベタとしており、知らない男のモノを舐めながら感じている智花に満足そうに笑う

「っ♡ぁ、ンンッあ♡やっ♡♡むうッ」

『嫌とか言いながらぐちゃぐちゃだな♡』

「ちがっ♡♡っんフゥ♡♡♡」

中指と人差し指で膣内を虐めて空いた親指でぐりぐりとクリトリスを刺激すれば膣も口も力が篭もる、腰を進めて奥に入れれば苦しそうな声と反対に膣は指を離さないと言うように締め付けるばかりだった、嫌だと言いながらも抗えない快感に口端から唾液を零した智花に貘は笑い声を抑えて笑う
口を疎かになって、まるでおしゃぶりを咥えているだけのような智花を撫でて肉帽を口から外してやりキスをする、わけも分からずな受け入れる智花はいつものように舌を絡めた

「ばくく…♡ごめんなさっ♡」

『気にしないからイっていいよ』

そういって指を激しく動かせば智花はごめんなさきと何度も零しながら絶頂をした、ぐったりとした体で寝そべる智花に罪悪感が少しありながらも自身の欲望を抑える気もならずに足を広げて入口にペニスを擦り付ければ智花は静かに受け入れた直後だった

「ゴム…し、しましたか?」

『要らないでしょ』

「やめっそれだけは嫌だッ♡♡やめて、抜いてよぉっは♡♡♡♡」

『大丈夫だって貘には言っとくから』

「いわっ、ないでくださ♡♡おねがいぁ、しま♡す♡♡」

『無理でしょこんなに締め付けてんだから』

「ごめ、なさ♡貘さっ、わたし♡♡ごめんなさ、い♡」

バチュンバチュンと肌の当たる音がベッドルームに響く、衣類を身にまとったままの行為のために互いの繋がった箇所は見えずとも智花が涙を目隠しの隙間から零して、ごめんなさいと言い続ける姿だけは見つめることが出来た

「はぁ飽きてきたな」

ふと聴こえた貘の声に智花は気付きもせずに必死に受け止めていた時だった、突然光が視界に入り何度かぱちぱちと瞬きをして落ち着いてきた時には自分の上には貘がいた
そして自分の下半身は貘と繋がっており理解できない顔をしていた、そんな彼女のことも気にせずに上で結ばれていた手錠を外して捨てる貘はようやく智花をみていった

『サプライズ…って怒った?』

それは先程まで聞こえていた男の声で理解出来ないといった顔の智花は貘と自分を何度かみた

「なにしてっぁ♡♡♡」

「たまには変わったことしたくなったの♡でも智花が俺の事あんなに呼ぶからやっぱり普通にしたくなっちゃった♡」

「ゃ♡あっはげしぃ♡♡」

「怖かったでしょごめんね、今からは普通にするから大丈夫だよ」

「っはぁ♡や、もっ♡」

「イきそう?俺もいくから一緒に、ね?」

大きく肌のぶつかる音が響いて、空いた腕を智花は貘の背中に回して抱き締める、首に顔を寄せて確かに匂いも感触も全てが本物だと実感して別の意味で涙が零れた
ふと目が合えば互いの唇を重ねて好きだと小さく零した

「もっ、イク」

「智花も♡♡貘くんすきっ♡貘くんとしか、ぁしたくなぁい♡♡♡」

「俺もだよ、智花ちゃんとしかしたくない」

「っあ、いっちゃう♡あっひぁん"♡♡♡」

「ッッう…はぁ」

疲れきった体で貘は正座をさせられていた、ふかふかのスイートルームのベッドの上には手錠とカプセル上の薬と目隠しが置かれて智花はシーツで体を隠しつつ睨んだ
そして黒いレジ袋の中身は〜寝盗られから始まるDVD達だった

「智花ちゃん怒った?ごめんね怖かったよね」

「…マンネリって飽きたってこと?」

「いや違うよそんなハズないでしょ」

「じゃあ好き?」

「うん、智花ちゃんのこと一番好きだよ」

そういった貘に智花は嬉しそうに笑うものだから貘も気を良くしてもう二度とこんな行為はいらないかと思った時だった
ガシャンと音が鳴って手元を見れば自身の手には重たい手錠が掛けられていた、智花専用の頑丈なそれは力で壊すか鍵で開けるしか方法なかった

「へへ、私も貘くんのこと好きだからお返ししてあげるね」

耳元で低い女の声が聞こえた、その声が智花の声だとわかりながらも智花の表情は見えなかった、何故なら彼は目隠しをさせられてベッドに寝かされたから
お返し、というものは今じゃなくてもいいと言いたかったがその言葉は智花のキスにかき消された
翌日寝室から出てこない貘に疑問を抱いた梶に智花はいった

「嘘はダメだよねぇ」

とそれはもう機嫌よく鼻歌を歌いながら
その頃貘は腰痛により出られずに二度と悪いことはしないとベッドの中で誓いを立てた。

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