加減が効かなかった。此処まで滅茶苦茶にしたのは本当に、初めてかもしれない。
眼下に居るのは互いの体液で身体を滑らせ、一向に調わない息を必死に調えようとする部下。
ほんの、一寸した弾みだった。
廊下で、彼女が他の構成員に手を出されそうに成っていた。いいや、私にそう見えたというだけ。私の手助けが無くたって、彼女はそんなものどうにか出来る。虫の居所が悪かった。其れはあった。
其処から、私の気の済むまで、犯し続けた。
「卯羅……」
此れが露見したら?姐さんに何を云われるか知れたもんじゃない。けれど、私には、欲しくて、欲しくて、珍しく、心の底から欲して、総てを。
「私は、私はね」
言い訳をしようとした。
重いであろう身体を起こし、私を抱き締める。それから、優しく頭を撫でられた。
「もう何も云わないで。解ってる、解ってるから」
満身創痍。お互いにお互いを傷付けながら。
目の前の、無防備な首筋。其処に新しい傷を付けた。くっきりと、私の咬み痕。
溝底で、足掻く、野良犬の咬み痕。