夏って善いよね。最も、彼女の水着があればの話だけど。それが無かったら、夏なんてただの暑苦しい、呼吸するだけで死にそうな時期。
プールの授業は善い。ずっと彼女の水着を眺めていられる。更衣室から出てくる卯羅を待つ。学校水着から零れんばかりの肉体的美。いや、零れてる。一部零れている。
「治くんも入れば善いのに」
「私が水に入るのは入水だけだよ」
自業自得と云われればそれまでだが、消毒された水が傷に滲みる。それに包帯の巻き直しは卯羅にしか出来ない。解くのも面倒だし。
「卯羅、今度水着新しいの買おうね」
「太った?」
「食い込んでる」
思わず直球に云ってしまった。許容範囲だろうが、強調された尻の線と乳。本当に室内プールで善かった。今度この格好で一興、うん、そそられる。
「治くん入らないんだもん」
「卯羅眺めてる方が好きだから」
準備体操をして、水慣らし。楽しそうだなあ。水から上がる時に食い込み直すのどうにかならない?とても魅力的なのだけど。あ、またやった。歩けば乳は揺れるし、臍もくっきりだし、尻……「嗚呼、もう……いい加減に……」神様、居るならどうか、今直ぐ私と卯羅以外の人間の時間を止めて。
「治くん、どうしたの?」
目の前には深い深い、それはもう深い谷間。卯羅が屈んで、私の顔を覗き込んでいる。
「具合、悪い?」
「悪くないよ?悪くない。寧ろ心地善いよ」
一応私だって思春期の男の子だ。好きな子の際どい姿を見て喜ばない訳がない。何度見ているといってもそれはそれ、これはこれ。
「次は一緒に見学だね」
「なんで?」
「だって、ほら……」
把握してるよ。勿論把握している。だってそうじゃないと、お泊り誘ったり、温めるもの準備したり、鎮痛剤の用意も出来ないじゃないか。
意味が解ったのか、赤面しながら私の体育着を掴み、押したり引いたりして、抗議する。腕の動きに合わせて、形を変えるお乳。もう一度気になったらそれしか目に入らない。
「莫迦莫迦!もう!」
「授業が終わったら、たっぷり甘やかしてあげようね」
少し悪く笑いながら云ったら、更に赤面して「優しく、してください」と。そういうのが煽ってるって云うのだよ。