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跳ねた後ろ髪をなんとか誤魔化すために髪を結び、準備は整った。

次は持久走。

走るのはあまり得意ではないし、中学の時の記録も結構後ろの方だった。

個性を使ってもいい持久走なんてしたことがないからちゃんとできるか不安だがとりあえずやれるだけやってみよう…。

私の隣のレーンを走るのはピンクの女の子、芦戸さんって子だ。

「芦戸さん…申し訳ないんだけどちょっとだけ手を触ってもいいかな…?」

「へ?え、うんいいけど…」

「ごめんね〜…私の個性誰かに触れないと発動できないんだ…。」

「そういうことか!全然大丈夫だよ!」

「ありがとう…!」

私の個性は基本何かに触れないと発動させることができないものばかりで、今この場にある触れそうなものは隣の芦戸さんしかいなくて本当に申し訳ないが手を少し触らせてもらった。

A組の人達は皆いい子そうで本当に良かった…。

私と芦戸さんがレーン前で構えるとスタートの合図が鳴らされた。

芦戸さんが私の前を走る。今しかないと思い。時の進みがゆっくりになるのを想像し、自分の手を固く握る。

すると私の周りの時間だけ止まったように見える。
実際には止まっているのではなく私が物凄いスピードで動いているだけだ。

どこで使うかをよく考えながら使わなくてはならないし、扱いは難しいが今回は我ながら上手く使うことができたと思い、ゴール地点に着いたところで個性を解除する

計測器は測定不能数値を示している。

「良かったぁぁぁぁ……。」

「苗字めっちゃ速いじゃん!!」

「いや、本当芦戸さんのおかげだよ!触れさせてもらえてなかったら個性発動させることできてなかったし…。」

「私ただ手を貸しただけだよ!しかし凄い個性だね〜…。時間系の個性?」

「そうそう、時間が操れる個性なんだ。あんまりヒーロー向きじゃないって言われるんだけどね、」

「そんなことないって!十分ヒーロー向きだよ!」

「本当?そう言ってくれると嬉しいな…!」

「うんうん!自信持ちなよ〜!」

芦戸さん…本当良い人…!
今まであまり自分の個性はいいものではないと思ってきたが、芦戸さんに褒められて少し自信が持てた。

芦戸さん…!ありがとう…!


一安心
(芦戸さん優しい…!)
(そんなことないって〜!てか三奈って呼んでよ!)
(三奈ちゃん…!!)


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